研究課題/領域番号 |
06671258
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
消化器外科学
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研究機関 | 福井医科大学 |
研究代表者 |
増田 靖彦 福井医科大学, 医学部, 助手 (80209452)
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研究分担者 |
下松谷 匠 福井医科大学, 医学部, 助手 (00187486)
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研究期間 (年度) |
1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
1994年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
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キーワード | 肝虚血再潅流傷害 / TNF / IL-6 / 血液ガス分析 |
研究概要 |
肝血行遮断時における全身(呼吸機能)に対する影響の研究 [目的]我々はSD系雄性ラットを使用して総虚血時間と総再潅流時間を一定にした反復肝血行遮断群と連続肝血行遮断群が全身に及ぼす影響を比較検討した。 [方法]SD系雄性ラットを使用し、外頚静脈にカニュレーションを行った。ヘパリン200U/kgを投与した後、生理食塩水3ml/kg/hrを持続静注した。また、動脈血採取のため大腿動脈にカニュレーションした。逆U字切開にて開腹後、肝正中葉・左葉に入る肝動脈,門脈及び胆管をクランプし70%部分肝血行遮断を施行した。実験群を以下の4群に分けた。S60群:60分肝血行遮断後60分間再潅流したもの。R60群:15分肝血行遮断後15分間再潅流を行う事を4回繰り返したもの。S90群:90分肝血行遮断後90分間再潅流したもの。R90群:15分肝血行遮断後15分間再潅流を行う事を6回繰り返したもの。再潅流終了時点での血中AST、ALT、LDH、TNF-α、IL-6、虚血前及び再潅流終了時点での血液ガス分析を行った。また再潅流終了時点で肝、肺、腎組織を採取した。 [結果]S60群ではTNF-α13.86pg/ml,IL-6 36.62pg/ml(平均値、n=5)、S90群では、TNF-α15.20pg/ml、IL-6 44.98pg/mlと上昇していたが、R60群ではTNF-α、IL-6は測定限界未満、R90群ではTNF-αは測定限界未満、IL-6は34.24pg/mlであった。血液ガス分析では再潅流終了時と虚血前のBE値の差を計算したところS90群で-3.48、R90群で-0.53でこの2群間に有意差を認めた(p<0.05)。尚、R群とS群において再潅流早期において肝、肺、腎の病理組織学的変化に差を認めなかった。現在再潅流24時間後の肝、肺、腎の病理組織学的変化を検討中である。更に塩化ガドリニウム(Kupffer cell阻害剤)や抗白血球抗体等を使用して検討を重ねる予定である。
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