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ヒト肝臓におけるバリン代謝の調節:肝硬変の影響

研究課題

研究課題/領域番号 06671265
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 消化器外科学
研究機関名古屋大学

研究代表者

野浪 敏明  名古屋大学, 医学部, 助手 (80189422)

研究分担者 下村 吉治  名古屋工業大学, 工学部, 助教授 (30162738)
高木 弘  名古屋大学, 医学部, 教授 (70154755)
研究期間 (年度) 1994
研究課題ステータス 完了 (1994年度)
配分額 *注記
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1994年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
キーワードヒト / 肝臓 / 分岐鎖アミノトランスフェラーゼ / 肝硬変 / バリン / 分岐鎖α-ケト酸脱水素酵素複合体 / クロトナーゼ / 3-ヒドロキシイソ酪酸-CoA加水分解酵素
研究概要

本研究では、バリン代謝系の分岐鎖アミノトランスフェラーゼ(BCAT)、バリン分解の律速酵素である分岐鎖α-ケト酸脱水素酵素複合体(BCKDC)、中間代謝物であり細胞毒性のあるメタクリリル-CoAを分解する酵素(クロトナーゼと3-ヒドロキシイソ酪酸-CoA加水分解酵素(3-hydroxyisobutyryl-CoA hydrolase:HIBCH))の活性をヒト肝臓において検討した。ヒト肝臓は、名古屋大学医学部付属病院において行われた肝臓外科手術の際に得られた標品を用いた。BCAT活性は、正常部位肝臓(n=10)では145±9mU/g肝臓、肝硬変(n=10)では174±17であり、両者間に差はなかった。この活性はラットのおよそ3倍の活性量であった。一方、BCKDCの総活性は、正常肝で16.4±4.4mU/g肝臓、硬変肝で9.6±3.1であり、それぞれの約30%と20%が活性型であった。総活性および活性型酵素活性ともに硬変肝で低い傾向にあった。ヒトのBCKDC活性は、ラット肝臓の活性の約1%に相当し、ヒトとラットでは肝臓のBCKDC活性量が著しく異なることが明かとなった。BCKDCは分岐鎖アミノ酸分解の律速酵素であり、ヒト肝臓においてはその活性が極めて低いので、ヒトでは肝臓が分岐鎖α-ケト酸分解の主要な組織ではないと結論できる。クロトナーゼ活性は、正常肝で12320±2530mU/g肝臓、硬変肝で9040±2380であり、硬変肝で低い傾向にあった。HIBCH活性は正常肝で7250±1140mU/g肝臓、硬変肝で4080±620であり、硬変肝で有意な低値を示した。クロトナーゼおよびHIBCH活性は、BCKDC活性と比べて極めて高かったが、硬変肝においてHIBCH活性が低値を示したことより、肝硬変における細胞障害の発生とHIBCH活性の低下が関係する可能性が示唆された。

報告書

(1件)
  • 1994 実績報告書

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公開日: 1994-04-01   更新日: 2016-04-21  

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