研究課題/領域番号 |
06671370
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
脳神経外科学
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
池田 秀敏 東北大学, 医学部・附属病院, 助手 (00202896)
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研究分担者 |
冨永 悌二 東北大学, 医学部・附属病院, 助手 (00217548)
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研究期間 (年度) |
1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1994年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
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キーワード | 脳下垂体 / 腫瘍 / 下垂体発生 / 腫瘍形成機序 / TGF-β / estrogen receptor / c-myc protein / TGF-β receptor |
研究概要 |
1.ヒト下垂体腫瘍におけるc-myc proteinのdysregulationを探る目的で、c-myc proteinのupstreamの調節機構としてTGF-betaを介するシグナル伝達系が存在するか否か検討した。 *ヒト下垂体腫瘍がTGF-betaを産生することを免疫組織化学的に証明した(参照文献4)。 *Trnsforming grwth factor(TGF)-beta type II receptorに対する高力価の抗体を作成することに成功した。また、これを用いて、ヒト下垂体腫瘍にTGF-beta type II receptorが存在すること証明した。 以上より、下垂体腫瘍中では、TGF-betaを介するシグナル伝達系がパラクラインあるいは、オートクラインメカニズムより作動している可能性が示唆され、下垂体腫瘍における腫瘍発生と関連して、TGF-beta receptorの遺伝子異常の解析が今後必要となった。 2.乳腺などの内分泌器官の腫瘍では、estrogenがc-myc geneの発現を増強する場合あるといわれることから、下垂体腫瘍でも、estrogenが何らかの作用をしているか否か検討した。 *estrogen receptorの局在をヒト下垂体、及びヒト下垂体腫瘍において証明した(参考文献1)。estrogen receptorの発現とc-myc proteinの発現との間には、はっきりした相関関係は認められなかった。 3.マウスでは、RB nockoutあるいは、RB nockout kimeraにおいて高率に下垂体中葉由来の腫瘍ができることから、ヒトの発生過程においても下垂体の中葉形成にRBが関与する可能性があるか否かヒト胎児を用いて検討した。 *中葉形成に重要な発生早期から、RB protein及び、TGF-betaの発現が3次元的に不均一に認められた。RB proteinもTGF-betaも下垂体の形態形成に重要な役割を果たすものと考えられた(投稿中)。
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