研究課題/領域番号 |
06671378
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
脳神経外科学
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研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
青柳 傑 東京医科歯科大学, 医学部, 講師 (40134704)
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研究分担者 |
松島 善治 (松嶋 善治) 東京医科歯科大学, 医学部, 助教授 (20134679)
山本 清高 東京都老人総合研究所, 細胞生物部門, 主任研究員 (90073022)
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研究期間 (年度) |
1994 – 1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1995年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1994年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
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キーワード | モヤモヤ病 / 血管内皮細胞 / 内膜肥厚 / 発症機序 / arterial wall |
研究概要 |
(1)モヤモヤ病患者の大網移植術等より得られた大網より、血管内皮細胞を培養した。クローニングの後に継代を重ね樹立した。継代に伴う細胞増殖能の変化、その他一般的細胞生物学的特徴について、対照の血管内皮細胞と比較検討した。これまでの所、モヤモヤ病に特徴的な所見は得られていない。今後、内皮細胞に特異的な機能について比較を行う予定である。(2)モヤモヤ病患者より、バイパス手術時に得られた浅側頭動脈標本では、モヤモヤ病患者に、有意に若年性に内膜肥厚が発症していた。これら標本に対して、免疫染色を施行した。Ki-67に対する染色では、若年例のモヤモヤ病患者で陽性細胞が認められ、内弾性板直下の中膜、内膜の表層及び、深層内弾性板近傍に存在した。Matrix metalloprotease types I,IIIの陽性細胞も同様の分布を示していた。以上の結果は、モヤモヤ病の内膜肥厚形成の機序に中膜平滑筋細胞の内膜への遊走、増殖が関与していることを示唆している。また、しばしば、壁在血栓が認められ、内皮細胞の機能異常が関与している可能性が示唆された。今後、内皮細胞に特異的な抗原の発現の比較を行い、培養細胞の結果と比較検討しることにより、有用な結果が期待される。(3)血管内皮細胞障害に伴う内膜肥厚の機序を明らかにする目的でウサギ頚動脈内皮剥離モデルを作成した。平滑筋細胞の増殖、それに伴うmatrixの産生、matrix geneの発現を検討した。elstin mRNAは平滑筋細胞が増殖を終え静止期に入る時期に一致して、蛋白の産生、mRNAの発現が強くなる。モヤモヤ病では、内膜肥厚部のelsatinの産生が亢進していると考えられ、elastinの制御異常の可能性があり、今後の検討課題である。
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