研究課題/領域番号 |
06671402
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
脳神経外科学
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研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
倉津 純一 熊本大学, 医学部, 助教授 (20145296)
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研究分担者 |
三浦 正毅 熊本大学, 医学部・附属病院, 講師 (00192352)
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研究期間 (年度) |
1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1994年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | マクロファージ / グリオーマ / 免疫 / 遊走因子 / サイトカイン / 増殖因子 |
研究概要 |
悪性グリオーマに対する免疫療法が期待されるなかで、脳腫瘍に対する免疫療法が改めて認識されるようになった。悪性グリオーマ局所には著明なマクロファージの浸潤が認められ、悪性グリオーマに対する何らかの免疫反応と考えられるが、その浸潤機序や意義については明かでなかった。私たちは、グリオーマにおけるマクロファージの浸潤機序を明かにするために、ヒト継代グリオーマ細胞が産生・分泌する単球遊走因子(Monocyte Chemoattractant protein:MCP-1)の分離・精製に成功し、そのアミノ酸組成およびDNA配列を明かにした。さらに、私たちは悪性グリオーマ、髄膜腫においてもMCP-1が発現していることを明かにした。まだグリオーマ患者の髄液内のMCP-1を測定することで悪性グリオーマの診断、髄液腔内播種の診断に有用であることを明かにした。本年度はグリオーマにおけるMCP-1の発現の調節機構の分子生物学的解析を行なった。その結果、Tumor Necrotizing Factor(TNF)やInterleukin-1(IL-1)などのサイトカインやPlatelet-derived growth factor(PDGF)の増殖因子はグリオーマ細胞におけるMCP-1の発現.産生を強く促進したがinterferon(IFN)-b,IFN-gは何ら影響をえなかった。またTNFは臨床例においてもグリオーマ嚢胞内に注入することにより嚢胞液内にMCP-1の増加を認めた。このことからグリオーマ局所においてグリオーマ細胞からのMCP-1の発現.産生の調節にサイトカイン、殖因子が関わっていることを明かにした。
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