研究課題/領域番号 |
06671465
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
整形外科学
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研究機関 | 長崎大学 |
研究代表者 |
高橋 克郎 長崎大学, 医学部, 助手 (00244046)
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研究分担者 |
大津留 晶 長崎大学, 医学部, 助手 (00233198)
岩崎 勝郎 長崎大学, 医学部, 教授 (60039542)
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研究期間 (年度) |
1994 – 1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1995年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1994年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
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キーワード | 遺伝子治療 / 関節炎 / 関節軟骨 / トランスフォーミング成長因子 / 細胞内情報伝達路 / gene therapy / arthritis / TGF-β / トランスホ-ミンググロースファクター / 細胞内情報伝達 |
研究概要 |
軟骨組織の破壊をもたらす疾患に対しTGF-bを中心とした増殖因子による遺伝子治療の可能性を検討するにあたり、まずin vivoの系で遺伝子導入方法に関する基礎的検討を行った。s v40プロモーターによるb-galactosidase発現プラスミドベクターをリポゾーム法で関節腔内に直接注入し、発現効率及び発現期間を、その発色の度合で評価した。この方法で軟骨表層細胞に限らず、関節を構成する組織全体に比較的強く発現させ得ること、少なくとも一回の投与で2週間はその発現は持続すること、さらにセンダウイルスを用いることで遺伝子導入の効率を著しく上昇させ得ること等を確認した。しかしこの遺伝子導入方法は簡便である反面、プラスミドベクターの漏出による肺、肝等の関節外組織での発現は避けることが出来ず、今後の研究において速やかに解決されるべき問題点と考えている。少なくとも軟骨特異的プロモーター等による関節組織特異的な発現系の確立が必要である。 軟骨細胞におけるTGF-b作用の解明には細胞レベルでの解析も必須であることから、ラット関節軟骨細胞を用いたin vitroの系でTGF-bのシグナル伝達経路と標的遺伝子の同定を中心に解析を行った。既知の伝達経路につき各種アッセイを行ったが、いずれの経路も関与していなかった。またTGF-bがc-fos遺伝子を早期に誘導することから、CATアッセイでTGF-bのレスポンスエレメントを検索したところ、既存のものとはまったく異なる軟骨特異的シスエレメントが存在する事が判明した。これは上記の軟骨特異的発現ベクターを開発する上で重要であり、現在これを証明すべく検討中である。またTGF-b1型、2型レセプター発現ベクターをヒト軟骨肉腫由来細胞株にステイブルに遺伝子発現させ、その表現型の違いについて解析中である。さらに上記レセプターの細胞内ドメインへの結合蛋白についてもそのクローニングに向け現在準備中である。
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