研究課題/領域番号 |
06671466
|
研究種目 |
一般研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
整形外科学
|
研究機関 | 鹿児島大学 |
研究代表者 |
田中 信行 鹿児島大学, 医学部, 教授 (40041454)
|
研究分担者 |
堀切 豊 鹿児島大学, 医学部, 助手 (10199549)
日吉 俊紀 鹿児島大学, 医学部・附属病院, 講師 (70165140)
|
研究期間 (年度) |
1994
|
研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
|
配分額 *注記 |
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1994年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
|
キーワード | 運動 / 自律神経 / 交感神経 / 副交感神経 / プロプラノロール / アトロピン / スポーツマン徐脈 / 心自動能 |
研究概要 |
〈対策と方法〉 対象は健常成人15名(33±9才)と運動部所属の高校生(17、5±1才)20名である。 胸部EGC電極、左手指に血圧測定用フィナプレス2300を装着し、下記自律神経遮断剤を順次投与した。その条件下での安静時および自転車エルゴメーター負荷時(0、5kpづつ2kpまで2分間隔で漸増)および回復時の心拍、血圧の反応から各段階の自律神経活動を求めた。 (1)propranolol(1、2mg/kg)投与下…β-作動系遮断 (2)atropine(0、04mg/kg)投与下…副交感神経遮断 (3)atropine(0、04mg/kg)+propranolol(0、2mg/kg)投与下…β-作動系、副交感神経遮断(全自律神経遮断) 〈結果〉 エルゴメーター負荷と共に心拍、血圧はほぼ直線的に増加したが、無投薬下運動に比べてpropranolol投与下では低レベルから出発し、運動と共に安静時との差、即ちβ-作動性交感神経活動は増加した。atropine投与下では運動と共に無投薬下との差、すなわち副交感神経活動は低下した。最も興味あることにはatropine+propranolol投与下でも心拍、血圧の増加は大きく、運動時の心拍、血圧上昇は血管系の自動能亢進による点が大きい。 運動中止と共にβ-作動系活動、自動能亢進は急速に安静時値に戻るが、副交感神経の回復(活動増加)は数分間遅れる。運動部高校生はその安静時徐脈の検討を主に行ったが、心自動能低下による者が最も多く、(67%)、副交感神経亢進による者は25%、β-作動系抑制によるものは8%であった。 〈結論〉 (1)運動時の心拍、血圧上昇には心血管自動能亢進が最も重要で、β-作動系亢進、副交感神経抑制も関与する。 (2)運動中止後は副交感神経の回復が最も遅れる。 (3)スポーツマン徐脈には心自動能低下が最も重要で自律神経系の関与は低い。
|