研究課題/領域番号 |
06671471
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
整形外科学
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研究機関 | 奈良県立医科大学 |
研究代表者 |
高倉 義典 奈良県立医科大学, 医学部, 助教授 (40094578)
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研究分担者 |
土肥 祥子 奈良県立医科大学, 医学部, 助教授 (50155628)
三井 宜夫 奈良県立医科大学, 医学部, 助教授 (70145845)
大串 始 奈良県立医科大学, 医学部, 講師 (80213669)
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研究期間 (年度) |
1994 – 1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1996年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1995年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1994年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
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キーワード | ハイドロキシアパタイト / 多孔性アルミナ / 骨形成能 / 骨髄細胞 / 生化学的研究 |
研究概要 |
アルミナセラミックは、その高い強度とアルミナセラミック対アルミナセラミック間での磨耗の少なさから人工関節の関節面を形成する材料として最適であることが証明されている。しかし、それ自体では骨と直接結合することはなく、人工関節の材料として骨との接合面に問題を残している素材である。一方、ハイドロキシアパタイト(以下HA)は骨と直接結合するbioactiveな材料として広く臨床応用されているが、関節面を形成するにはその強度に問題がある。人工関節の関節面がアルミナセラミックでその骨との接合面をハイドロキシアパタイトでコーティングできればアルミナセラミック対アルミナセラミックの人工関節の早期の固着性を実現することが可能である。本研究では気孔を持つアルミナセラミックのディスクの表面にハイドロキシアパタイトをコーティングし、高い強度と良好な骨伝導性を合わせ持った材料として、HA coating porous alumina ceramicsを試作した。ラットの大腿骨と脛骨より骨髄細胞を採取し、多孔性アルミナおよびHAアルミナの各々の材料と混和して同系ラットの皮下に移植し、材料内で骨形成をおこすという実験方法を用いて、骨形成の状態を組織学的および生化学的に検討した。組織学的には経時的に骨多重ラベリングを施し、非脱灰標本を作成して気孔内の骨形成過程を観察した。生化学的にはインプラント内のalkaline phosphatase活性値とbone gla protein値を測定した。骨形成能は4週、8週、26週のいずれの時期においても、組織学的および生化学的にHAアルミナがアルミナに比して優れており、本材料は臨床の場においても有用であると考えられた。アルミナセラミックの表面にハイドロキシアパタイトをコーティングし、その骨形成能を組織学的、生化学的に定量的に証明したという報告は本研究がじめてである。
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