研究課題/領域番号 |
06671472
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
整形外科学
|
研究機関 | 奈良県立医科大学 |
研究代表者 |
宮内 義純 奈良県立医科大学, 医学部, 講師 (20221608)
|
研究期間 (年度) |
1994 – 1996
|
研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
|
配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1996年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1995年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1994年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
|
キーワード | Osteosarcoma / Rat / Metastasis / Angiogenesis / Chemotherapy / Bisphosphonate / Bisphoshonate / Chomotherapy / TNP-470 / EHDP |
研究概要 |
1)血管新生抑制は、現在のところ自然転移を実験的にではありますが最も確実に抑制することが明かとなっておりますが、現在使用しているTNP470の至極投与量と投与方法を確立する必要があります。TNPは、20mg/k8/Weekを、持続投与することによって、形成される肺転移巣は著明に減少します。間欠投与では、60mg/kgのTNPを3回/週投与することによってほぼ完全に肺転移が抑制されました。ただし、副作用として体重減少もみられ、実用的な投与量としてはこの半分程度が適当と考えられました。実際に、10mg/kg/weekのTNPを持続投与した場合、体重減少も少なく、有意に肺転移巣数を減少させることが可能ですがその効果弱く、抗癌剤との併用を試みました。しかし、同時投与では効果は減弱されると考え、投与終了直後および3日目にCDDP2.5mg/kgを尾静脈より投与したところ、3日目投与において有意に形成される肺転移巣数の減少が観察されました。この現象は、血管新生の抑制を解除された時期には腫瘍の血流が増加したため考えられ、Vascular Synchronizationと推察しました。しかし、TNP投与中断後、経時的にVEGF活性を調べますと急激な上昇はみられず、現在のところこの現象を裏付けるデータは得られませんでした。フローサイトメロリ-による、細胞周期の測定では、TNPによってアポトーシスが増加している。これに関連して、テロメレース活性を観察しておりますが、TNPは腫瘍細胞のテロメレース活性も低下させるようです。 2)EHDPは、骨肉腫細胞に対してその増殖や転移能には影響を与えませんが、組織学的には骨形成が抑制されており未分化な像を呈し、生物学的な態度が変化しているものと考えられ、抗癌剤に対する感受性の変化についての検索を行いました。その結果、CDDP,ADMについては、感受性の変化が見られました。 3)UbenimexはアミノペプチダーゼNの阻害剤を高転移系腫瘍(S-SLM)に対して投与し、in vivoにおける抗転移能の有無について検討した結果、有意差をもって肺転移を減少することが判明しました。 4)遺伝子レベルの検索では、高転移系と母腫瘍の間に置ける遺伝子の変化について研究を進めてきました。その結果、C-SLM(高転移系)とC-OS(低転移系)の間に、癌抑制遺伝子の一つであるP53に変化のあることが判明しました。また、S-SLM(高転移系)、S-OS(低転移系)の間にいくつかの異なった遺伝子が判明しました。
|