研究課題/領域番号 |
06671507
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
麻酔・蘇生学
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
山本 達郎 千葉大学, 医学部, 助手 (20200818)
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研究期間 (年度) |
1994 – 1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
1995年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1994年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
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キーワード | Pre-emptive analgesia / モルヒネ / クロニジン / NMDA / コレシストキニン / Neuropathic Pain / pre‐emptive analgesia / Preemptive analgesia / nitric oxide / neuropathic pain / cholecystokinin / morphine |
研究概要 |
神経損傷モデルとして、ラット座骨神経を軽く4回結紮して作成するモデル(Bennettモデル)と,ラット座骨神経を大腿部で半周結紮するモデル(Seltzerモデル)を用いて検討した。これらのモデルでは、神経損傷後に熱刺激に対して敏感な状態、すなわちthermal hyperalgesiaの状態となる。この状態が、Neuropathic Painのモデルとなる。神経損傷前に各種の薬物を投与し、その後のthermal hyperalgesia発症の経過を検討することにより、各薬物のPeemptive Analgesia様効果の強さを検討することができると考えられている。 今回の研究では、N-nitro-L-arginin (NOS inhibitor)・YM022 (cholecytokinin-B receptor antagonist)・モルヒネ(μ opioid receptor agonist)・クロニジン(α-2 receptor agonist)・HK801 (NMDA receptor antagonist)を検討した。薬物は神経損傷前に髄腔内へ投与し、thermal hyperalgesia発症に対する効果を検討した。 Bennettモデルでは、n-nitro-L-arginin・クロニジン・MK801はthermal hyperalgesia発症を予防する効果が見られた。一方、YM022とモルヒネではthermal hyperalgesiaの発症に対して、何ら効果がなかった。Seltzerモデルでは、MK801のみしか検討していないが、MK801はthermal hyperalgesia発症予防効果はなかった。 これらのことから、NOS inhibitor・α-2 receptor agonist・NMDA receptor antagonistがPeemptive Analgesia様の効果を有することが示された。しかしながら、モデルによっては効果がない場合もあることも確認された。従って、今後はどのようなモデルに対しても効果が期待できる、より普遍性のある薬物を探していく必要があろう。
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