研究課題/領域番号 |
06671513
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
麻酔・蘇生学
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研究機関 | 岐阜大学 |
研究代表者 |
飯田 宏樹 岐阜大学, 医学部附属病院, 講師 (30159561)
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研究分担者 |
土肥 修司 岐阜大学, 医学部, 教授 (40155627)
上田 宣夫 岐阜大学, 医学部附属病院, 助手 (20223464)
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研究期間 (年度) |
1994 – 1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
1995年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
1994年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
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キーワード | 心肺蘇生 / 脳血流 / 脳軟膜血管 / α_2作動薬 / Ca拮抗薬 / α2作動薬 / α2作用薬 |
研究概要 |
最初に、心肺蘇生後再灌流モデルの確立を目的とし、研究対象となる薬剤(α2作動薬等)の心肺蘇生に於ける効果を明確にするために、α1作動薬(フェニレフリン)単独使用により、電気的に心室細動を誘発した後の心肺蘇生を成功させるのに必要なフェニレフリンの使用量を決定した(40μg/kg-1回投与および10μg/kg/min-持続投与)。次に、心肺蘇生後の脳血管の薬物の生理学的変化(炭酸ガス濃度の変化)やα2作動薬(デキサメデトミジン)の反応性を明確にするために、先ず正常血管の反応性をペントバルビタール麻酔下の検討した。更に、中枢神経系での血管反応の相違を明らかにするために、脊髄血管との反応性の差を検討した。 デキサメデトミジンは正常脳血管に対しては、ほぼ用量依存性に脳軟膜血管を収縮させた。炭酸ガス濃度の変化に応じては、脳血管(内頚動脈系)、脊髄血管ともほぼ同様の反応(濃度依存性血管拡張)を示したが、血管収縮薬に対する反応は、明らかに脊髄血管で大きかった。これから、脳血管内でも(椎骨動脈系)、反応性の差異がある可能性が示唆された。 心肺蘇生後の再灌流モデルにおいて、脳血管径の測定、動脈血と上矢状洞からの静脈血の酸素含量、グルコース等の差や酸素摂取率等各種パラメーターを測定した。また、同条件で蘇生時にα2作動薬(デキサメデトミジン;2.5μg/kg)を投与し、脳血管径等各種パラメータの変化の相違を検討した。 蘇生後、デキサメデトミジン投与群において、有意に単位時間あたりの不整脈の出現が抑えられ、血行動態は安定した。脳血管径の変化を含め、他のパラメーターには大きな相違は認められなかった。 以上の結果から、α2作動薬(デキサメデトミジン)の心配蘇生後の脳循環維持効果は、全身の循環状態の安定に基ずく二次的なものである可能性がある。
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