研究課題/領域番号 |
06671528
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
麻酔・蘇生学
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研究機関 | 山口大学 |
研究代表者 |
大下 修造 山口大学, 医学部, 助教授 (60144945)
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研究分担者 |
伴 隆志 山口大学, 医学部, 教授 (50101069)
坂部 武史 山口大学, 医学部, 教授 (40035225)
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研究期間 (年度) |
1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1994年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | 心室筋 / 虚血 / カルシウム / フラ-2 / カルシウム拮抗薬 |
研究概要 |
摘出ラット心臓を酵素(コラゲナーゼ、プロネース)で還流し、単一心室筋を遊離した。Fura2/AMを負荷した遊離単一心室筋をTyrode液で還流し、340/380nm励起時の蛍光強度比(340/380比)を指標として、心筋虚血モデル(pH=6.5、Po2=70mmHg、K=10.8mEq/L、glucose free)における細胞内カルシウム濃度([Ca]i)の変化、および心筋虚血モデルにより変化した[Ca]iに及ぼすジルチアゼム、ベラパミル、ニカルジピンの効果を検討した。心筋虚血開始30分後に340/380比は0.27±0.03(平均±標準偏差)から0.35±0.06へと有意に上昇した。一方、ジルチアゼム、ベラパミル、ニカルジピン投与群では、心筋虚血開始30分後に340/380比は、それぞれ0.27±0.04から0.29±0.04、0.28±0.01から0.29±0.04、0.27±0.04から0.34±0.05へと変化した。これらの結果は、心筋虚血時に上昇する[Ca]iを、ジルチアゼム、ベラパミルはともに抑制するのに対し、ニカルジピンは抑制しない可能性を示唆する。さらに現在、心筋再潅流時の[Ca]iの変化、およびジルチアゼム、ベラパミル、ニカルジピンの効果を検討するとともに、 心筋虚血時の[Ca]iの変化がK濃度に依存する点に気付き(K濃度が低くなるにつれ[Ca]iの上昇は著明になるようである)、K=0、2.7、5.4、10.8mEq/Lにおける340/380比の変化を検討している。[Ca]iの上昇が細胞死につながるという観点にたてば、心筋虚血時に認められる[K]oの上昇は[Ca]iの上昇を抑制し、細胞に対して保護的に作用している可能性が考えられる。
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