研究課題/領域番号 |
06671534
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
麻酔・蘇生学
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研究機関 | 佐賀医科大学 |
研究代表者 |
中島 幹夫 佐賀医科大学, 医学部, 助教授 (80159061)
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研究期間 (年度) |
1994 – 1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1996年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1995年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1994年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | EDHF / halothane / gap-junction / 吸入麻酔薬 / 血管内皮 / 冠動脈 / 一酸化窒素 / ブラジキニン / EDHF(内皮由来過分極因子) / 血管平滑筋 / P-450 / K-チャンネル / アラキドン酸 / 冠(状)動脈 / 一酸化窒素(NO) / 内皮依存性過分極反応 / ハロセン / NO |
研究概要 |
1.本研究の前段階として、ウサギ腸間膜動脈において数々の吸入麻酔薬が内皮依存性弛緩反応に与える影響をを検討した。イソフルレンなどの吸入麻酔薬は、NOによる血管弛緩反応およびNO阻害薬の存在下で認められるEDHFによると考えられる弛緩反応も抑制することがわかった。 (Anestheslology 82:188-204,1995に発表) 2.イヌ冠動脈におけるハロセンの過分極反応への影響 (1)ブラジキニンは、濃度に依存して、冠動脈平滑筋細胞に内皮依存性過分極反応を生じさせた。過分極反応は有意にACE阻害薬であるperindoprilat10^<-6>M存在下で増強された。 (Br.J.Pharmacol.117:413-418,1996に一部発表) (2)吸入麻酔薬ハロセンを3%まで上昇させても、平滑筋細胞膜の静止膜電位には変化が認められず、ブラジキニンによる内皮依存性過分極反応は抑制されなかった。高濃度のハロセンおよびヘプタノール(〜10^<-4>M)は、濃度に依存して静止膜電位を脱分極させたが、プラジキニンによる過分極反応は抑制しなかった。 以上より、イヌ冠動脈においてブラジキニンによる内皮依存性過分極反応は、血管内皮と平滑筋細胞とのgap-junctionを介した電気的カップリングによるものではなく、血管内皮からブラジキニンにより放出されたEDHFという未知の強力な過分極因子(物質)による可能性が高いことがわかった。 3.EDHFの同定に関する研究 最近、アラキドン酸のP-450による代謝物epoxyeicosanoids(EETs)がEDHFの候補として注目されている。我々はP-450阻害作用を有する鉛の慢性曝露をラットに行ったところ、腸間膜動脈のアセチルコリンによる一酸化窒素による内皮依存性弛緩反応は抑制されなかったが、EDHFによると考えられる内皮依存性過分極反応は有意に抑制された。 (J.cardiovasc.pharmacol.28:558-563.1996に発表)
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