研究概要 |
冠動脈の潅流回路を犬で作製し、少量の薬物を直接回路から冠動脈内に投与してその血流潅流領域の局所心筋の壁運動の変化を観察する方法はその薬物の心筋収縮力に及ぼす直接作用を観察するのに適している。我々はこの実験モデルを使用して、ケタミン、エトミデ-ト、プロポフォールなどの心筋への直接作用をあきらかにしつつある。 本年度はエトミデ-トの注入量を400,800,1600,3200μg,ケタミンの注入量を800,1600,3200,6400μgとし,冠動脈血流量,左心室拡張終期圧,左心室圧一次御分値をパラメータとして測定し、両薬剤ともに量依存性の直接的な心筋収縮力抑制作用を有し、エトミデ-トはケタミンの2倍の抑制作用であることを明らかにした。
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