過酸化物代謝酵素の脳内分布と低酸素の影響

• 研究課題/領域番号: 06671538
• 研究種目: 一般研究(C)
• 配分区分: 補助金
• 研究分野: 麻酔・蘇生学
• 研究機関: 熊本大学
• 研究代表者: 牛島 一男 熊本大学, 医学部・附属病院, 講師 (60136752)
• 研究期間 (年度): 1994
• 研究課題ステータス: 完了 (1994年度)
• 配分額: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円); 1994年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
• キーワード: in situ hybridization / グルタチオンペルオキシダーゼ / スーパーオキシドディスムターゼ / カタラーゼ / 低酸素

研究概要

過酸化物代謝酵素であるsuperoxide dismutase(SOD),glutathione peroxidase(GSH-PO),およびcatalase(CAT)の脳内分布をRNA probeを用いたin situ hybridization法で検討した。SODは海馬領域(海馬,歯状回),小脳Purkinje細胞に多くみられた。GSH-POは大脳皮質錐体細胞,海馬(CA1,CA2),小脳Purkinje細胞に多くみられた。CATは脳全般的に分布していた。低酸素に対して脆弱とされる細胞(例えば大脳皮質錐体細胞,海馬,小脳Purkinje細胞)に多く分布していることは,低酸素脳症の病態における過酸化物の役割や,神経細胞の選択的脆弱性を考えるうえで極めて興味深い。今後は低酸素負荷により,これら酵素のmRNAの発現がどう変化するかを検討する。さらに低酸素脳症に対する治療法の一つとして,これら酵素の可能性を追求する。