研究課題/領域番号 |
06671599
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
泌尿器科学
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研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
上田 昭一 熊本大学, 医学部, 教授 (60040242)
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研究分担者 |
小笠原 英幸 熊本大学, 医学部・附属病院, 助手 (60244133)
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研究期間 (年度) |
1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1994年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | シクロスポリン / 腎潅流圧 / 腎皮質・髄質血流量 / アセチルコリン / ノルエピネフィリン / L-アルギニン / NO |
研究概要 |
免疫抑制剤(シクロスポリン、CyA)投与後の腎皮質および髄質血流量と腎潅流圧に対するノルエピネフリン(NE)、アセチルコリン(Ach)の反応性の変化について検討した。 方法は家兎を対照群とCyA群(10mg/kg/day投与)、L-アルギニン群(L-arg、100mg/kg/day)、CyA群+L-argの4群に分け薬物を14日間投与。麻酔後開腹、腎を露出しレーザー組織血流計にて腎皮質、髄質の血流量を測定した。また、腹部大動脈より左腎動脈直下にカニューレを挿入した後、左動脈以外の腹部大動脈の分岐を可及的に結紮し、左腎動脈分岐より頭部で大動脈を結紮。ヘパリンを投与後、腹部大動脈カニューレより定流潅流を開始し、NE,Ach投与後の腎潅流圧の変化を圧力トランスジュサ-を介して記録した。 その結果、CyA投与後の腎皮質および腎髄質組織血流量は各群ともばらつきがあり、一定の傾向がみられなかった。腎潅流圧に関して、Achは各群とも潅流圧を容量依存性に低下させ、NEは容量依存性に上昇させた。Achの腎潅流圧への反応性はCyA群では他の3群に比し有意に抑制されていたが、他の3群間では有意差を認めなかった。CyA群ではNEの反応性も対照群に比し有意に抑制された。この抑制はCyA+L-Arg群においても変化がみられなかった。 以上の結果よりCyA投与はAchおよびNEに対する腎潅流圧の反応性を抑制する。また、CyAとL-Argの同時投与はAchの反応性を回復させ、CyAの内皮由来血管弛緩因子(NO)産生抑制作用が示唆された。
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