研究課題/領域番号 |
06671620
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
泌尿器科学
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研究機関 | 東邦大学 |
研究代表者 |
黒田 加奈美 東邦大学, 医学部, 助手 (70192044)
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研究期間 (年度) |
1994 – 1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
1995年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1994年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | 膀胱癌細胞 / BCG / Fibronectin / 細胞増殖抑制 / Internalization / Degradation / マクロファージ様作用 / 膀胱癌 / マクロファージ作用 |
研究概要 |
1.抗腫瘍作用に対する膀胱癌細胞-FN-BCGの関与について 5×10^4個のT-24細胞に種々の濃度のBCGを加え37℃、5%CO_2下で各々の時間(1〜7日間)incubateし、トリパンブルー染色で生細胞数を算出した。BCGが5×10^3、5×10^4、5×10^5CFUと低濃度の時には細胞増殖抑制を示さなかったが、5×10^6では7日間の培養でcontrolの47%、5×10^7の濃度では5、6、7日間の培養で、それぞれcontrolの33、47、50%の有意な増殖抑制を示した。次にpolyclonal抗BCG抗体でfibronectin (FN)のオプソニン様作用で膀胱腫瘍細胞にBCGが接触し細胞内に取り込まれるinternalizationの過程が90%近く阻害されることを利用し、抗BCG抗体でBCGを前処置し後に細胞増殖抑制実験を行うと増殖抑制が阻害された。以上よりBCGの膀胱腫瘍細胞増殖抑制能には膀胱癌細胞-FN-BCGの三者の関係が重要と思われた。 2.膀胱癌細胞のマクロファージ様作用について In vivoにおけるBCG internalization、In vitroにおけるBCG degradationについての検討を加えたが、今回はどちらの現象も示唆する所見は得られなかった。internalizationの実験では、発癌させた膀胱上皮細胞内にBCGを認められなかった結果と今回使用したラットがBCGに対して感受性が低いこととが関係している可能性が高く、ラットはBCGの治療モデルとして適切でないのかもしれないことが示唆された。またdegradationの実験ではBCGを取り込んだ細胞をさらに長く培養し観察すること、また細胞外のBCGを完全に除去することが今後の課題と考えられた。
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