研究課題/領域番号 |
06671621
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
泌尿器科学
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研究機関 | 聖マリアンナ医科大学 |
研究代表者 |
高橋 剛 聖マリアンナ医科大学, 医学部, 助教授 (70163269)
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研究分担者 |
高橋 浩 聖マリアンナ医科大学, 医学部, 助手 (90236315)
高橋 浩 聖マリアンナ医科大学, 医学部, 助手 (30197157)
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研究期間 (年度) |
1994 – 1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1995年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
1994年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | 尿路補填剤 / コラーゲン / 筋膜細胞 / ヌードマウス皮下移植 / 補填マトリックス / GAXコラーゲン / アテロコラーゲン / 混合マトリックス |
研究概要 |
昨年度研究実績により各種マトリックスのうちヒト保存筋膜+グルタールアルデヒド架橋(GAX)コラーゲン混合の組み合わせが最も異物反応が少なく、容積変化も最小であることが判明した。この結果により7年度は同マトリックスのみ注入移植実験を行い検索することとした。 方法としては、前年度と同様にしてヌードマウス皮下に注入移植、9週間の経過をみたのち、容積の変化と注入部組織の病理組織学的特長を調べた。注入したのは6匹であるが、飼育中1匹が感染死し、5匹の最終結果を得た。容積変化は9週間後計測では平均119%となり、減少したものはなかった。前年度の分を合わせると平均102%となった。病理組織学的検索では、混合成分は互いに反応せず密に混在し、ヌードマウス皮下組織とは被膜により境界されていた。ヒト筋膜線維は再構築がみられ、線維間に血管新生、線維芽細胞の出現が認められた。中心壊死、巨細胞の存在はみられなかった。 平成6・7年度実験結果から次のように考察した。 1)ヒト保存筋膜+GAXコラーゲン混合マトリックスは容積減少が最も少ない。 2)病理組織学的にみると同マトリックスは異物反応が少なく、被膜に覆われながら生組織として存在する。 3)ヒト保存筋膜は血管新生を伴って再生され、中心壊死を起こさない。 以上の結果から今後の展望を次のように考えた。 1)今回の混合マトリックスはヒト生体内に補填剤として注入した場合、良好な容積保持が期待できる。自己筋膜を用いれば当然ながら異物反応は起こさない。 2)しかし実験的にも尿路粘膜下の長期的観察は末検索であるので、今後この点についての調査が必要である。
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