研究課題/領域番号 |
06671629
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
産婦人科学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
小島 俊行 東京大学, 医学部・附属病院(分), 講師 (90153535)
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研究分担者 |
川名 尚 東京大学, 医学部・附属病院(分), 教授 (90010272)
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研究期間 (年度) |
1994 – 1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
1995年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1994年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | C型肝炎ウイルス / 感染経路 / 母子感染 / PCR / HCV RNA / ウイルスゲノム / HCV / HCV抗体 / 垂直感染 / RT-PCR |
研究概要 |
当科関連病院で分娩した妊婦2528例と他施設でC型肝炎ウイルス(HCV)抗体陽性と診断され紹介された妊婦1例と褥婦1例、およびHCV抗体陽性妊婦(32例)の夫26例、母親21例、父親11例、兄弟10例さらに新生児32例とその同胞24例を対象とした。 妊婦のHCV抗体陽性率は、1.19%(30/2,528)であった。第一世代HCV抗体の陽性率は1.08%(18/1659)、第二世代HCV抗体では1.38%(12/869)で両者間に有意差を認めなかった。HCV抗体陽性妊婦のHCV RNA陽性率は56.3%(18/32)であった。夫のHCV抗体陽性率は、23.1%(6/26)であり、抗体陽性者中83.3%(5/6)にHCV RNAを検出した。同様に妊婦の母親のHCV抗体陽性率とHCV RNA陽性率はそれぞれ19.0%(4/21)と100%(3/3)、父親は、54.5%(6/11)と83.3%(5/6)であった。臍帯血のHCV RNA陽性率は6.7%(2/30)であった。HCV RNA陽性の妊婦18例から生まれた29例の児のうち4例(13.8%)にHCV RNAが検出された。(1)対象妊婦のHCV抗体陽性率は1.19%で一般人口と有意差を認めず、陽性妊婦中HCV RNA陽性率は56.3%であったこと、(2)HCV抗体陽性の家族内集積性が認められたこと、(3)HCV抗体陽性妊婦から生まれた児の7.1%(4/56)にHCV RNAが検出されたこと、(4)HCV RNA陽性の妊婦18例から生まれた29例の児のうち4例(13.8%)にHCV RNAが検出され、HCVの母子感染の頻度は5〜15%と推定されたこと、(5)臍帯血でHCV RNAが検出されたことより、HCVの母子感染の機序として、胎内感染が示唆されたこと、などが本研究により示された。
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