研究課題/領域番号 |
06671664
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
産婦人科学
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
井上 善仁 九州大学, 医学部, 助手 (20260698)
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研究分担者 |
佐野 正敏 九州大学, 医学部, 講師 (60206000)
野崎 雅裕 九州大学, 医学部, 助手 (60228319)
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研究期間 (年度) |
1994 – 1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1995年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
1994年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | エストラジオール / 血管平滑筋 / voltage-clamp / Caチャンネル / Gタンパク / voltage-clamp法 / エストロゲン / 電位固定法 / Ca2+チャンネル / G蛋白 |
研究概要 |
臨床的監察により更年期以降のホルモン補充療法が心筋梗塞や脳血管障害などの動脈硬化に起因する疾患の発症率を低下させることは明白である。この効果は脂質代謝に対するエストロゲンの効果ばかりでなく、血管に対する効果によるものも考えられる。そこでウサギ脳底動脈の機械的、電気的特性に関するエストロゲンの急性効果を等尺性収縮記録法、微小電極法およびpatch-champ法を用いて検討した。エストラジオールは30mMのhigh K^+ solutionで発生した収縮を用量依存性に抑制した。TEA非存在下では17β-エストラジオールは脳底動脈の静止電位に影響を与えなかった。TEA存在下では活動電位が発生するが、これは100mMのエストラジオールにより完全に抑制された。Whole-cell電位固定法を用いてCa^<2+>チャンネルを通るBa^<2+>電流と、K^+電流に対するエストラジオールの効果を続いて検討した。エストラジオールは用量依存性に前者を抑制したが、後者に対しては変化を与えなかった。エストラジオールのBa_+電流に対する抑制はL-type Ca^<2+>チャンネルのinhibitorであるnicardipineの存在下でも認められた。ピペット内にGTPrSを含んだ条件下ではエストラジオールの抑制効果は増強された。以上よりエルトラジオールはnicardipine非感受性のCa^<2+>チャンネル(T-type)を抑制し、その抑制効果はGTP-binding proteinを介したものと思われた。以上が当該年度の成果であるが、今後さらに慢性効果および単-Ca^<22+>チャンネルに対するエストラジオールの急性効果を検討する予定である。
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