研究課題/領域番号 |
06671681
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
産婦人科学
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研究機関 | 北里大学 |
研究代表者 |
中居 光生 北里大学, 医学部, 教授 (50050399)
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研究分担者 |
剱持 稔 (釼持 稔) 北里大学, 医学部, 助手 (10205289)
飯野 譲二 北里大学, 医学部, 助手 (30176052)
石川 雅一 北里大学, 医学部, 助手 (40184494)
川内 博人 (山内 博人) 北里大学, 医学部, 講師 (90152917)
山浦 昇 北里大学, 看護学部, 助教授 (60050621)
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研究期間 (年度) |
1994 – 1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1995年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
1994年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
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キーワード | 腫瘍関連蛋白 / がん発生蛋白 / 悪性腹水 / 単離 / アミノ酸配列 / カルシウム結合蛋白MRP8 / 腫瘍マーカー / 腹水抗原 / 純化 / 妊娠関連蛋白 |
研究概要 |
1.カルシウム結合蛋白MRP8と90%のアミノ酸相同性を持つ腹水由来の新しい「がん発生蛋白」の単離 28 kDaの大きさを示すヒトの「がん発生蛋白」(oncodevelopmental protein.ODP)を悪性中皮腫患者腹水から単離した。その純化方法はまず抗ODP抗体を結合したAffi-Gel 10吸着クロマトグラフィーを行った後、予備的ポリアクリルアミドゲル電気泳動(polyacrylamide gel electrophoresis PAGE)、更に、第2回目のsodium dodecyl sulfate-PAGE平板上に抗ODP抗体と反応する単一バンドとして最終標品を得た。本蛋白N末端20個のアミノ酸配列はのう胞性線維症およびカルシウム結合蛋白MRP8と17位を除き全く同一であった。この分析結果から本蛋白が上記2種の蛋白と90%の相同性を示すことが明かにされた。 2.ヒト胎盤における91 kDa腹水抗原の免疫反応局在性 (1)妊娠前期には終末および幹絨毛の線維網様組織、線維芽細胞、ホフバウアー細胞を含む間質に局在した。免疫染色ではマクロファージ様細胞(胎盤の幹絨毛内のホフバウアー細胞の前駆細胞であると見なされる)にも認めらた。本蛋白を含むマクロファージ様細胞が胚外中胚葉あるいは血管に産生の起源を持ち、その語終末絨毛の細胞に遊送すると考えられる。 (2)妊娠中期には本蛋白は合胞細胞内の無数の小胞に認められる。これらの小胞とホフバウアー細胞の細胞質の免疫反応性は17週にピークを示した。満期には主として内皮細胞を含む無数の絨毛血管内に局在した。 結論として、新しい「がん発生蛋白」が生化学的に単一の物質として存在するこを明かにし、かつ、それの産生源を免疫組織学的に証明した。
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