研究課題/領域番号 |
06671705
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
耳鼻咽喉科学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
田中 正 東京大学, 医学部, 助手 (70251288)
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研究分担者 |
丹生 健一 東京大学, 医学部, 助手 (20251283)
石橋 敏夫 関東逓信病院, 医師 (50212923)
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研究期間 (年度) |
1994 – 1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
1995年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1994年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
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キーワード | 頭頚部癌 / 癌抑制遺伝子 / P53遺伝子 / 多段階発癌 / 頭頸部癌 / 癌遺伝子 |
研究概要 |
頭頚部癌および前癌病変の手術標本を用い、サザンブロット法、PCR-SSCP法によりヒトパピローマウイルスゲノム(HPV)およびHPVの宿主細胞内の標的である癌抑制遺伝子P53の異常を検索したところ、頭頚部扁平上皮癌にHPV16型のゲノムを11%、P53遺伝子の変異を28%にみいだした.P53遺伝子の変異みいだされた標本はいずれもHPVゲノム陰性であった.前癌病変といわれる鼻副鼻腔乳頭腫には、HPV6型が14%に認められたが、P53遺伝子の変異は1例も認められなかった.P53遺伝子の変異は初期癌、進行癌の双方に認められ、癌の進行度と検出率の相関関係は認められなかった.P53遺伝子の変異は初期癌にも認められたことから、発癌の比較的初期におこっている可能性が高いことが推察された. P53の変異が認められたサンプルに対し、direct genomic sequencing法により塩基配列異常を確定した.P53の変異はheavy smokerに高頻度に認められ、点突然変異の多くはDNA塩基のG-Atransitionであり、これによりcodon175がHis-Argに置き換わった. 以上より、タバコに含まれる発癌物質によるp53遺伝子の変異を引き起こしている可能性が推察された.
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