研究課題/領域番号 |
06671748
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
眼科学
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研究機関 | 秋田大学 |
研究代表者 |
山木 邦比古 秋田大学, 医学部, 講師 (20125751)
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研究分担者 |
小山 ゆかり 秋田大学, 医学部, 医員(臨床医)
中村 敏 秋田大学, 医学部, 医員(臨床医)
石川 誠 秋田大学, 医学部, 医員(臨床医)
山形 和正 秋田大学, 医学部, 医員(臨床医)
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研究期間 (年度) |
1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1994年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | 原田病特異抗原 / cDNAクローニング / メラノサイト特異蛋白質 |
研究概要 |
文部省科学研究費の補助を受けVKH disease(原田病)に特異的な抗原の解析を行ってきたが、本年度の研究で明らかとなった点は以下のとうりである。1、melanocyteの可溶性成分の中では分子量約75KDa、等電点pH6.0の蛋白質がVKH diseaseに特異的な抗原であることは以前の我々の研究で指摘していたが、今回の研究ではこの蛋白質をmolecular cloningしDNA及びアミノ酸の配列を決定した。ホモロジーサーチでこの蛋白質はpropionile CoA carboxylaseと同一であることが判明した。propiomile CoA carboxylaseは全身の臓器に発現しておりmelanocyteにspecificに発現しているわけではない。しかしIDDMのモデルであるNODマウスでは全身に発現しているglutamate decarboxylaseがautoimmune respomseの最初の標的であり、この免疫反応に続いて様々なtissue non specific antigenに対して免疫反応が生じ、最終的にpancreatic β cellに特異的に存在する蛋白質が免疫反応の標的となることが報告されている。このことを考えるとpropionil CoA carboxylaseがVKH diseaseの免疫反応の最初の標的であるかいなかは別として免疫反応の標的の一つであると考えられる。現在更に患者数を増やし、この点についても検討中である。2、melanocyteの抗原の内、可溶性抗原については上記の如く検討しているが、melanocyteにはその他に不溶性(SDS可溶性)抗原とSDS不溶性抗原がある。一般的にSDS不溶性分画はcell debrisとされているが、melanocyteの場合にはこの分画にmelaninとこれに共有結合していると考えられている多数の蛋白質が含まれる。しかもこの分画はmelanocyteにspecilficに存在するものである。このことから不溶性分画の解析として最初にSDS不溶性成分の解析をおこなった。melanocyteのSDS不溶性分画は若干の所謂cell debrisを含むもののそのほとんどがmelanin顆粒と考えられるが、これはmelaninに多数の蛋白質がアトランダムに共有結合している形態のため、melaninに結合している蛋白質を直接分析することは困難である。我々は牛脈絡膜からmelanin顆粒を分離し、これに対するポリクローナル抗体を作製するとともに牛脈絡膜mRNAを分離し、cDNA libraryを作製した。この牛脈絡膜cDNA libraryを上記抗体でスクリーニングし、36個のcloneをえた。これらのcloneはsequencingされhomology searchがなされた。その結果lysozomal enzymeとhomologyのあるものの他は未知のsequenceであった。現在これらのcloneがmelanocyte specificに発現しているか否かをnorthan及びwestern blottingで検索中である。
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