研究課題/領域番号 |
06671774
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
眼科学
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研究機関 | 順天堂大学 |
研究代表者 |
田中 稔 順天堂大学, 医学部, 教授 (00053314)
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研究分担者 |
二宮 久子 順天堂大学, 医学部, 助手 (20198534)
小林 康彦 順天堂大学, 医学部, 講師 (60153649)
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研究期間 (年度) |
1994 – 1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1995年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1994年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | 網膜硝子体疾患 / 増殖硝子体網膜症 / ドラッグデリバリーシステム / ダウノルビシン / 中空リポソーム / 増殖性硝子体網膜症 / ダイノマイシン / ドラッグ・デリバリーシステム |
研究概要 |
網膜硝子体疾患の中でも特に難治性の増殖性硝子体網膜症の治療の主体は手術療法であるが、これには多くの限界があり、これまでの本症に対しての薬物療法が試みられてきた。硝子体腔中に注入した薬物は急速に吸収されることから、長期間その作用を持続させる目的でドラッグデリバリーシステムに注目し、中空リポソームにダウノルビシンを内包させる方法を実験的に作成した増殖性硝子体網膜症に応用した。中空リポソームは荷電により三種類があり、まずそれぞれのリポソームを兎の硝子体腔中に注入し、増殖性硝子体網膜症の発症の程度及び頻度を比較検討した。中空リポソーム(ダウノルビシン内包)を投与していない群では、全例、型の如く増殖硝子体網膜症を発症し網膜剥離を併発していたが、ドラッグデリバリーシステムとして投与した群ではその発症が少なく、また、組織学的にも網膜に特記すべき毒性等は認められなかった。但し、中空リポソームは濃度によっては乳化サスペンション液の為、眼底の視認性が低下することがあったが、今回用いた濃度は注入直後もこれらの問題点はごく僅かであった。また、ダウノルビシン単体では翌日には硝子体腔中から消失するのに対し、中空リポソームそのものは1週間以上でも吸収されず、長期間硝子体腔中に停滞し、内包した薬物の除放に有用であると思われた。今後は臨床応用の可能性について検討したい。
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