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新たに開発された遺伝性白内障ラットUPL系水晶体の形態学的および生化学的解析

研究課題

研究課題/領域番号 06671776
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 眼科学
研究機関東京慈恵会医科大学

研究代表者

水野 有武  東京慈恵会医科大学, 医学部, 助教授 (40056966)

研究期間 (年度) 1994
研究課題ステータス 完了 (1994年度)
配分額 *注記
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1994年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
キーワード遺伝性白内障 / ラット水晶体 / ラマン分光法 / FGF / 分化の異常
研究概要

UPLラット水晶体はホモ(早発型)とヘテロ(遅発型)の白内障発現が異なる二型からなる遺伝性白内障ラットである。ホモの速発型は胎生13日より水晶体線維の伸延の異常が認められ、19日で前極前嚢下に開裂がみられ、それが分化の異常としての水晶体上皮の異常増殖、核部の有核細胞、水晶体線維の膨化、索状化や虹彩後癒着を伴う白内障水晶体へと変化していくことを明らかにした。ヘテロの遅発型では生後3週以前にはこれら変化は見られない。
ラマン分光法による水晶体全体の非破壊的検索では、ヘテロの遅発型で3週齢から後極皮質で水分(I_<3390>/I_<2935>)の増加が認められ、前極ではむしろ減少傾向がみられた。S-S結合(I_<510>/I_<495>)とSHグループ含量(I_<2579>/I_<2730>)では増減がみられなかったが、水を含めたこれら3つのパラメーターに共通して水晶体核の前方編位が観察された。
水晶体蛋白質のゲル濾過とSDS-PAGEによる検索では白内障水晶体ではガンマクリスタリンが減少していたが、この遺伝性白内障ラット特有な変化は認められなかった。SDS-PAGEも二次元電気泳動を行なう必要を感じさせる結果である。
水晶体の分化に関与しているといわれる線維芽細胞成長因子FGFの免疫組織学的検索では、ホモの早発型で胎生期16日に正常で前極縫合部付近の上皮に限局して認められるFGFがUPLラット水晶体では中心の前極部では減少しており、赤道部よりの上皮に編位して認めらた。
以上のことからこの遺伝性白内障の発症は、FGFの分布の異常にみられる水晶体上皮の異常が上皮伸延の異常という分化の異常に結びついて起こるのではないかということが強く示唆される。

報告書

(1件)
  • 1994 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 友広雅之,水野有武: "UPLラット遺伝性白内障遅発型水晶体のラマン分光学的研究" Jpn.J.Ophthalmol. (発表予定).

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書

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公開日: 1994-04-01   更新日: 2016-04-21  

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