研究課題/領域番号 |
06671792
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
小児外科学
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
尾原 秀史 神戸大学, 医学部, 教授 (80030998)
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研究分担者 |
三川 勝也 神戸大学, 医学部・附属病院, 講師 (40229662)
前川 信博 神戸大学, 医学部, 助教授 (30127394)
久野 克也 神戸大学, 医学部, 講師 (30135800)
中村 肇 神戸大学, 医学部, 教授 (40030978)
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研究期間 (年度) |
1994 – 1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1995年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1994年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | 横隔膜ヘルニア / 肺高血圧 / 一酸化窒素 / エンドトキシン / メトヘモグロビン / サイトカイン / 急性肺障害 / サイトカインン / 新生児遷延性肺高血圧症 / 敗血症 / 肺動脈 / 胎便吸引症候群 |
研究概要 |
実験的研究では白ウサギを使用しエンドトキシン、トリプシンの静脈内投与、塩酸の気管内投与、100%酸素吸入により急性肺障害及び肺高血圧モデルを作成し一酸化窒素(NO)吸入効果について以下の項目でNO非吸入群と比較検討した。(1)エンドトキシン、トリプシンの静脈内投与による肺動脈圧の上昇を5〜20ppmのNO吸入が軽減した。体血圧にはNO吸入は影響を持たなかった。(2)上記全モデルの肺組織においてNO吸入群で炎症細胞浸潤、肺胞壁の肥厚が少なく組織学的に障害は軽減されていた。肺のwet/dry weight ratio及び気管内洗浄液中のアルブミン濃度はNO吸入群で低値でありNOに肺水腫軽減効果が認められた。(3)気管内洗浄液中の好中球数はNO吸入群で低値でありNO吸入は好中球の凝集、接着に抑制的に働いたことが示唆された。(4)血中のメトヘモグロビン値は1.5%を超えず重篤な副作用は認められなかった。臨床的研究ではNO吸入システムを作製し小児肺高血圧(PPHN)9症例にNOを吸入させた。吸入方法はNO 20ppmを4時間吸入後、6ppmを20時間続けて吸入させた。小児PPHN8例において有効(Oxygenation Indexの20%以上の改善を有効とする。有効率は89%)であった。また、ECMOからの離脱を容易にしたと考えられた例もみられた。以上のようにNO吸入は実験的にも臨床的にも肺障害や肺高血圧に有効な治療法であることが示された。長期予後についての検討が今後の課題であると考える。
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