研究課題/領域番号 |
06671806
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
形態系基礎歯科学
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研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
柴田 俊一 東京医科歯科大学, 歯学部, 助手 (80187400)
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研究分担者 |
馬場 麻人 東京医科歯科大学, 歯学部, 助手 (90251545)
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研究期間 (年度) |
1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
1994年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
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キーワード | プロテオグリカン / 石灰化 / 軟骨 / 歯髄細胞 |
研究概要 |
1、in vitroにおける石灰化の系としてSwarm Rat軟骨肉腫と歯髄細胞の系を用いて組織化学的な検索を行ったところ、軟骨肉腫の系では石灰化に伴なってtoluidinc blueによるメタクロマジアやalcian blue染色性の低下が認められプロテオグリカンの分解が示唆されたのに対し、歯髄細胞の系ではむしろalcian blue染色性が増加する傾向を示した。このことから各組織に含まれるプロテオグリカンの種類によって石灰化への役割が異なっているのではないかと考えられた。 2、購入した示唆屈折率モニタを用いて軟骨肉腫より精製したアグリカンのlinkage region(xyl-gal-gal-ΔglcUAという4糖)について解析した。その結果従来知られているin vitroでのものと異なり、xyloseはほとんどリン酸化していないことが判明し、また一部のgalactoseが硫酸化している可能性が示唆された。この構造が石灰化と関係があるかどうかはまだ不明であるが、1の問題とともに、本年度は残念ながら間に合わなかったが、アイソトープで標識し、詳しい構造解析をすることによって明らかになると考えられる。 3、アグリカンのコア蛋白質を抗原としてモノクロナール抗体の作成を試みた。その結果コア蛋白質のなかにエピトープがあると考えられる抗体が得られた。現在石灰化軟骨組織におけるこの抗体の反応性について検討中である。 4、軟骨内骨化が進行する際、基質の石灰化にともなって肥大軟骨細胞が死滅する過程は生物学的細胞死(アポトーシス)であると言われている。この現象は石灰化機構を究明するためにたいへん重要であると考え、アポトーシス検索キットを購入し検索した。その結果、肥大軟骨細胞はこのキットでは反応せず別の機構も考えられたが、歯の萌出時の退縮エナメル芽細胞にその反応が認められ、その所見をもとにして論文を作成し7月ころ出版の予定である。
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