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アスパラギン酸プロテアーゼによる生理活性ペプチドの分解を介した三叉神経機能の調節

研究課題

研究課題/領域番号 06671861
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 機能系基礎歯科学
研究機関九州大学

研究代表者

中西 博  九州大学, 歯学部, 助手 (20155774)

研究分担者 山本 健二  九州大学, 歯学部, 教授 (40091326)
研究期間 (年度) 1994
研究課題ステータス 完了 (1994年度)
配分額 *注記
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1994年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
キーワードカテプシンE / カテプシンD / アスパラギン酸プロテアーゼ / basic FGF / 分解調節 / 咬筋運動ニューロン / 免疫組織化学 / 酵素活性
研究概要

最近、カテプシンEならびにDがサブスタンスP等のタキキニン類やfibrobrast growth factor(FGF)等の成長因子を中性領域において非常によく分解することが報告されている。生理活性ペプチドの機能は分解酵素の活性により調節されることが知られており、カテプシンEならびにカテプシンDとの関連が注目される。特にbasicFGF(bFGF)は三叉神経中脳路核に存在する咬筋運動ニューロンならびに咬筋との接合部に高濃度に存在しており、咬筋に対する成長栄養因子または神経伝達修飾物質として働くことが示唆されている。そこで本研究は細胞内の主要なアスパラギン酸プロテアーゼであるカテプシンEならびにDがbFGFの分解調節を介して三叉神経機能(侵害受容、咀嚼運動あるいは顎反射など)を修飾している可能性について検討することを目的として行った。
実験には若齢(2ケ月月齢)ならびに老齢(30ケ月齢)ラットを用い、咬筋におけるカテプシンE、DならびにbFGFの局在を調べるとともに酵素活性を検討した。一次抗体としてはカテプシンE、Dポリクロナール抗体ならびに抗bFGFモノクロナール抗体(bFM-1)を用い、ABC法により免疫染色を行った。また酵素活性の測定では酸変性ヘモグロビンを基質として行った。今回の実験結果より次のことが明らかとなった。
(1)カテプシンDはリソソームを示唆する顆粒状の免疫反応物として、咬筋運動ニューロンの終末ボタン内に円盤状に局在していた。
(2)一方、カテプシンEは咬筋運動ニューロンの終末部にディフューズな免疫反応物として認められた。
(3)カテプシンDならびにEの咬筋における局在様式には、加齢による著明な変化は認められなかった。
(4)bFM-1は0.02-2μg/mlの希釈で用いたが、いずれの場合も特異的な染色は得られなかった。
(5)カテプシンDならびにEの酵素活性は若齢ならびに老齢ラットにおいて著明な差異は認められなかった。
以上の結果より、カテプシンDならびにEは咬筋運動ニューロンの終末に局在していることが分かり、両酵素が神経終末部において生理活性ペプチドの分解調節を介して咬筋運動ニューロン機能を修飾している可能性が強く示唆された。今後、bFGFを含む生理活性ペプチドとカテプシンDならびにEが咬筋運動ニューロン終末部において共存するかどうかを免疫組織化学的にさらに検討したいと考えている。

報告書

(1件)
  • 1994 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] H.Nakanishi et al.: "Age-related changes in activities and localilzations of catepsins D,E,B and L in the rat brain tissues." Exp.Neurol.126. 119-128 (1994)

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書
  • [文献書誌] 中西博、山本健二: "神経細胞死と細胞内プロテアーゼ" 日本薬理学雑誌. 105. 1-9 (1995)

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書

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公開日: 1994-04-01   更新日: 2016-04-21  

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