研究課題/領域番号 |
06671882
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
病態科学系歯学(含放射線系歯学)
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
速水 昭宗 大阪大学, 歯学部, 講師 (30028477)
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研究分担者 |
西山 秀昌 大阪大学, 歯学部付属病院, 助手 (60243250)
徳岡 修 大阪大学, 歯学部, 助手 (70155513)
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研究期間 (年度) |
1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1994年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | 歯科口内X線撮影 / 実効線量 / エネルギー付与 / コンピュータ・シミュレーション |
研究概要 |
実効線量は、放射線加重係数と組織加重係数の二重の生物学的不確かさがあるため科学的な量としては不安が残る.さらに実効線量を計算するには、計算に関係する体内臓器ごとの平均吸収線量が必要で、それは大変困難で殆ど実測不可能である.一方、エネルギー付与は国際放射線単位と測定委員会により定義された科学的な物理量であり、生物学的なバラメータに依存しない. 数学ファントムとモンテカルロ法によるコンピュータ・シミュレーションによって歯科口内X線撮影によるエネルギー付与、および実効線量を求め、エネルギー付与と実効線量の関係を調べ、エネルギー付与から実効線量を評価する方法とその妥当性を検討した。 結果1)歯科口内撮影法のコンピュータ・シミュレーションから、エネルギー付与は0.1〜1.0mJの範囲、実効線量は一部の例外を除き1〜10μSvの範囲に分布しているデータが得られた. 2)エネルギー付与のリスク係数は0.0002〜0.00023J^<-1>と報告(1978、1985)されている.そこで、実効線量の確率的影響の名目的発生確率として職業被曝グループの4.6x10^<-2> Sv^<-1>(1991、ICRP)を利用すれば、エネルギー付与と実効線量の間の係数として0.00023/0.046=5μSv/mJが得られた. 3)両対数方眼紙の縦軸に実効線量を、横軸にエネルギー付与をとり1)のデータをプロットした結果、2)による係数5μSv/mJの直線が一つの基準として利用できることが判明した. 考察 文献上のエネルギー付与の値は20枚法の平均で0.48mJ/exp(1986、スエ-デン)、実効線量は14枚法の平均で1.86μSv/exp(1993、英)、17.7μSv/exp(1994、日)と報告されており、後者の開きは大きい.エネルギー付与の簡易測定法が未完成で、さらに継続研究が必要となった.
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