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顎骨内インプラント植立後の骨芽細胞の分化に対する放射線の影響

研究課題

研究課題/領域番号 06671891
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 病態科学系歯学(含放射線系歯学)
研究機関昭和大学

研究代表者

岡野 友宏  昭和大学, 歯学部, 教授 (20124688)

研究分担者 花澤 智美  昭和大学, 歯学部, 助手 (20245872)
蜂須 玲子  昭和大学, 歯学部, 助手 (10164857)
関 健次  昭和大学, 歯学部, 講師 (00245820)
原田 康雄  昭和大学, 歯学部, 助教授 (30119250)
研究期間 (年度) 1994
研究課題ステータス 完了 (1994年度)
配分額 *注記
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1994年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
キーワード放射線障害 / 低線量放射線 / デンタルインプラント / 骨芽細胞 / アルカリフォスファターゼ活性
研究概要

X線診断は顎骨内インプラント植立後の評価に有用であるが、X線の作用が骨修復を阻害する可能性が指摘されるために、検査の適用が限られている。しかし診断に用いる線量および線質のX線が、実際に骨形成に影響するかに関して調べた報告はなかった。本実験はこの点に関して検討するために、骨形成に関与する骨芽細胞がin vitroで分化する細胞培養系を用い、診断用X線装置で照射して実験を行った。その結果として、術後のCT検査により被曝の可能性がある最大の線量である0.04Gyの照射では、細胞の分化・増殖に障害が認められなかった。
実験に用いた未分化な骨芽細胞様細胞はラットの頭蓋冠から酵素処理により分離した後に、炭酸ガス培養器(今年度の科研費により購入)に入れて培養し、経日的な分化の過程を観察した。初代培養後の細胞を24孔プレートに播き、直線軌道断層装置を用いて管電圧70kVにて照射した。線量測定はエネルギー依存性を考慮して電離箱型の線量計を用いて行なった。細胞の分化に伴って起こる細胞内のアルカリフォスファターゼ活性の増加は、生化学的な酵素活性の測定および細胞の染色により評価し、細胞を照射後に12日まで経日的に測定した。その結果0.04Gy照射群において、非照射の対照群と比較してアルカリフォスファターゼ活性に有意差がみられなかった。両群における細胞数および細胞のタンパク質量にも差がなく、照射による細胞の障害作用は認められなかった。現在、骨芽細胞が特異的に産生するオステオカルシンの量を測定する実験を行っている。
本実験の結果から、インプラント植立後のX線診断に用いられる線量は、放射線障害が生じるしきい値線量以下であり、従来から考えられている様な骨修復の阻害は起こらない可能性が示唆される。しかしこの点に関してはさらに十分な検討が必要であり、現在どの程度の線量で骨芽細胞に障害が生じるかを含めて実験を進めている。

報告書

(1件)
  • 1994 実績報告書

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公開日: 1994-04-01   更新日: 2016-04-21  

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