研究課題/領域番号 |
06672001
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
外科系歯学
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
上田 実 名古屋大学, 医学部, 教授 (00151803)
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研究分担者 |
各務 秀明 名古屋大学, 医学部, 助手 (80242866)
新美 敦 名古屋大学, 医学部, 助手 (20240806)
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研究期間 (年度) |
1994 – 1995
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1994年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
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キーワード | 培養粘膜上皮 / 移植 / 凍結保存 |
研究概要 |
〔研究目的〕過去の一連の研究によって、われわれは口腔粘膜より分離された上皮細胞を3T3-J2細胞を栄養細胞として共培養することにより、移植可能な培養上皮を作成する方法を確立した。本研究ではこの培養上皮の臨床応用の範囲を拡大するために、培養上皮の至適凍結保存条件を明らかにするために研究をおこなった。 〔研究方法〕ヒトロ腔粘膜および皮膚より粘膜上皮細胞と表皮細胞を分離し畠、Greenらの方法に準じて培養上皮を作成した。凍結保存の温度は-80℃、-196℃と凍結速度は-1℃/h、凍害防止剤としてはGLYCERIN、DMSOを使用した。観察は上記の条件下で3カ月凍結保存し37℃恒温槽による急速解凍後、組織学的に検索した。また培養上皮を解凍後、単離して再培養することで増殖能を調査した。 〔研究結果〕培養表皮、培養粘膜上皮ともに-80℃よりも-196℃保存の方が細胞障害の程度は軽度であり、両者とも解凍後にも細胞増殖能は保存されていた。凍害防止剤の効果についてはDMSOの方がGLYCERINよりもその効果が高かったが、DMSOでは粘膜上皮細胞の分化を促進する効果がみとめられた。培養表皮と培養粘膜上皮を比較すると粘膜上皮の方が凍結による細胞形態の変化が大きくこれは角化層の有無、細胞間橋の程度など両培養組織の超微形態の違いによる耐凍性の差によるものと思われた。 〔結論〕以上の実験結果より臨床応用を前提とする培養粘膜の凍結保存には-196℃、GLYCERIN使用が適当と思われた。
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