研究課題/領域番号 |
06672032
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
外科系歯学
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研究機関 | 愛知学院大学 |
研究代表者 |
夏目 長門 愛知学院大学, 歯学部・口腔外科学第二講座, 助教授 (90183532)
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研究分担者 |
木下 弘幸 愛知学院大学, 歯学部・口腔外科学第二講座, 助手 (70261005)
河合 幹 愛知学院大学, 歯学部・口腔外科学第二講座, 教授 (50064788)
吉田 香 愛知学院大学, 歯学部・口腔外科学第2講座, 助手(非常勤)
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研究期間 (年度) |
1994 – 1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1996年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1995年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1994年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
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キーワード | 口唇裂 / 口蓋裂 / 口唇口蓋裂自然発生マウス / A / Jマウス / C57 / BLマウス / 受精卵移植 / 母体環境因子 / 受精卵移植マウス |
研究概要 |
口唇口蓋裂発生の原因について、遺伝的要因、環境要因のふたつの立場から、研究がなされてきたが、本研究においては、受精卵移植法により得られた胎仔の次世代を、通常のごとく育種し、口唇口蓋裂の発現率および他の外表奇形をみることにより、母体要因と遺伝的要因の関連性について検討した。その結果、これまでに口唇口蓋裂非発生マウスのC57BL/6系マウスを母体に用い、口唇口蓋裂自然発生マウスのA/J系マウスの受精卵を移植したところ、得られた総ての胎仔において、口唇口蓋裂が発生しなかったという結果を得た。このことは、第一世代においては、母体環境要因が作用する可能性を強く示唆した。 この実験をさらに進め、A/J系マウスを母体に用い、C57BL/6系マウスの受精卵を移植し、得られた胎仔の口唇口蓋裂発現について観察をおこなった。得られた胎仔は90頭、その内、顔面領域に奇形の発生した胎仔が1頭確認された。その後、受精卵移植により得られたマウスを通常交配させ、口唇口蓋裂発現率を見る実験を行ったが下記の如く、問題点がでた。1)受精卵のドナーとしてA/J系マウスは弱く、交配および受精卵の採取が困難、2)受精卵移植を行っても着床率が低い。3)着床し、胎仔がえれれたとしても、他の母獣マウスによる授乳の際に喰殺、また育仔の放棄がある。4)育った胎仔(第一世代)において交配が通常のA/J系マウス同様悪いなどである。 これらの困難を克服し、第二世代の口唇口蓋裂発生の検討を行った結果、第二世代の口唇、口蓋裂発原理をA/J系マウスと比較すると、唇顎口蓋裂は同じように発現し、口蓋裂の単独発現は、A/Jマウスの5.6%に対し、皆無であった。第1、第2世代とともに唇顎口蓋裂は発生しなかったことから、唇顎口蓋裂は遺伝的要因が強く次世代へ継代され、口蓋裂単独は、母体環境要因が強く関与することが推測された。受精卵法を経ても次世代の口唇、口蓋裂発生に影響が及ぶ可能性が示唆された。
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