研究課題/領域番号 |
06672056
|
研究種目 |
一般研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
矯正・小児・社会系歯学
|
研究機関 | 徳島大学 |
研究代表者 |
住谷 光治 徳島大学, 歯学部・附属病院, 講師 (30206586)
|
研究分担者 |
田上 佳保里 徳島大学, 歯学部, 助手 (50274238)
日浦 賢治 徳島大学, 歯学部・附属病院, 講師 (20228696)
石川 啓詞 徳島大学, 歯学部, 助手 (70253218)
上岡 寛 徳島大学, 歯学部, 助手 (80253219)
|
研究期間 (年度) |
1994 – 1995
|
研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
|
配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1995年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
1994年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
|
キーワード | カテプシンL / 破骨細胞 / 骨吸収 / プロトン / カルシトニン / カテプシン / 歯牙移動 |
研究概要 |
破骨細胞由来のカテプシンLに対する阻害剤の効果および酵素学的な特徴を明らかにし、さらに細胞から分泌される場合の機序について検討を加える目的で実験を行い、以下の結果を得た。 1.骨片状のラット骨髄細胞を用いて、副甲状腺ホルモン(PTH)で誘導される骨吸収はカテプシンBの特異的阻害剤では抑制されず、カテプシンLの特異的阻害剤で抑制された。 2.低カルシウム食で飼育したラットに、カテプシンLの特異的阻害剤を腹腔内投与すると、血清カルシウム値が減少した、カテプシンBの特異的阻害剤では影響されなかった。 3.骨片上のラット骨髄細胞はPTH、TNF-α、活性型ビタミンD_3などの骨吸収によって骨吸収活性およびカテプシンL活性を促進させ、カルシトニンによって抑制された。 4.上記の場合、カテプシンLは39kDのプロ体として分泌され、カルシトニンによってその分泌が抑制された。 5.ラット長管骨より部分精製したプロカテプシンLは酸性条件で25kDの成熟型へと変換したが、この反応はシステインプロテアーゼの阻害剤によって抑制された。 6.ラット長管骨より部分精製したプロカテプシンLは酸性条件でタイプIコラーゲンを分解した。 以上より、破骨細胞が骨吸収を行う際にプロトンとプロカテプシンLをハウシップ窩に放出し、カテプシンLが骨有機成分を分解することに関与する。また、プロトンは骨の鉱質成分を脱灰するだけではなく、カテプシンLをプロ体から成熟型へと変換させる環境を構成するという重要な役割を担っていることが分かった。 骨吸収上記の過程を経て達成されるが、今後は歯科矯正学的な歯の移動との関連において、カテプシンLの骨吸収への関与をさらに詳細に追究したい。
|