研究課題/領域番号 |
06672116
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
化学系薬学
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研究機関 | 東邦大学 |
研究代表者 |
野村 太郎 東邦大学, 薬学部, 教授 (90057505)
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研究分担者 |
羽野 芳生 東邦大学, 薬学部, 助教授 (00156382)
上田 伸一 京都大学, 薬学部, 助教授 (20025688)
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研究期間 (年度) |
1994 – 1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1995年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
1994年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
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キーワード | クワカルス / イソプレン生合成 / HMG CoA還元酵素 / コンパクチン / β-シトステロール / イソプレニルフェノール / コレステロール / 高脂血症 / イソプレノイド生合成 / Morus alba / カルス / メバロン酸 / 生合成 / HMG-COA還元酵素阻害剤 |
研究概要 |
クワ(Morus alba L.)カルスにはステロール系化合物(β-シトステロール)およびイソプレニルフェノール系化合物のための各々独立したイソプレン生合成(メバロン酸生合成)経路が存在することから、同カルスにメバロン酸生合成阻害剤(3-hydroxy-3-methylglutaryl CoA (HMG-CoA)還元酵素阻害剤)のコンパクチンを投与し、上記2種のメバロン酸生合成経路に対する同阻害剤の効果を検討した。その結果、ステロール系化合物の生合成経路のみが阻害され、イソプレニルフェノール系化合物のイソプレン生合成は全く阻害されないことが明らかになった。また、イソプレニルフェノール系化合物の生合成をさらに詳細に検討した。同カルスが産生するイソプレニルフェノール系化合物は^<13>C標識酢酸および^<13>C標識グルコースの投与実験からシンナモイルポリケチドが直接的な生合成前駆体であることを支持する結果を得ているが、シンナモイル部分の生合成経路を詳細に検討する目的でシキミ酸経路の中間体として考えられるL-フェニルアラニン、L-チロシンおよび^<13>C標識ケイヒ酸のN-アセチルシステアミン誘導体の投与実験を行った。その結果、クワカルスにおいて同一のシンナモイル部分の生合成にL-フェニルアラニンおよびL-チロシンの二つのアミノ酸が関与しているという高等植物としては極めて稀な生合成経路を見い出した。一方、イソプレニルフェノールのイソプレン部分の生合成についても再度詳細に検討した。^<13>C標識酢酸の投与実験では同イソプレン部分に取り込まれる酢酸はTCA回路を経由したものであったが、^<13>C標識酢酸のN-アセチルシステアミン誘導体を投与した場合はTCA回路の関与はほとんど認められず、イソプレン部分に直接取り込まれることが明らかとなった。今後、この実験結果の再現性について検討し、コンパクチンに阻害されない同イソプレン生合成経路の詳細を明らかにする予定である。
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