研究概要 |
1.光学活性デュオカルマイシンSA(1)の合成と実用性を指向したルート改善(村竹担当) 既報の(±)-1合成ルートにおける中間体から導いたベンジルエーテル体(±)-2のHPLC分析(研究補助金によるChiralcel OD使用)で両対掌体が容易に分離できる[hexane-i-PrOH(2:1),1ml/min,t_R=12.7min for(S)-and 17.3min for(R)-enantiomer,α=1.48]事を見い出した。本法では更に、(R)-(+)-3の2級水酸基をMitsunobu反転して(S)-(-)-3へ容易に変換可能であり、デュオカルマイシン系抗生物質における初の光学選択的ルートを確立できたことになる。現在リンゴ酸をキラル源とする(+)-1の光学特異的合成研究を展開中。 2.1の類縁体合成(岡部担当) 1の類縁体として手始めにfuran analogueの合成を検討した。上記合成ルートをそのまま適用する事が出来ず幾つかの困難があったが、4を原料とする前駆体5の合成を達成できた。窒素上置換基を導入して薬理活性試験に供する。キラルカラムを用いた中間原料の光学分割も検討予定。
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