研究課題/領域番号 |
06672136
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
物理系薬学
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研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
辻 彰 金沢大学, 薬学部, 教授 (10019664)
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研究分担者 |
玉井 郁巳 金沢大学, 薬学部, 講師 (20155237)
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研究期間 (年度) |
1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
1994年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
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キーワード | 血液脳関門 / P‐糖蛋白質 / 多剤耐性 / ビンクリスチン / サイクロスポリンA / 脳毛細血管内皮細胞 / 脳虚血 / 能動排出 |
研究概要 |
本研究は、血液脳関門を形成する脳毛細血管内皮細胞において薬物排出ポンプとしてP‐糖蛋白質が機能することにより、薬物の中枢移行性が制御されていることの実証を目的とした。In vitro初代培養脳毛細血管内皮細胞および牛脳切片を用いた免疫組織化学的手法により、P‐糖蛋白質が内皮細胞管腔側膜に存在することを示した。また、脳毛細血管内皮の培養細胞を用いたビンクリスチンなどの抗がん剤やサイクロスポリンAの取り込みおよび排出実験から、P‐糖蛋白質によってこれらの薬物が細胞内から能動的に汲み出しの方向に輸送されていることを明らかにすることができた。さらに、ラット一過性脳虚血による脳内ATPの枯渇時、およびP‐糖蛋白質の特異的な機能阻害剤であるキニジンを脳内への直接投与した時の種々化合物の脳内移行および脳内からの消失を、脳灌流法などのin vivo実験手法を用いて測定した。その結果、抗がん剤のアドリアマイシンやサイクロスポリンAの脳内移行性が特異的に増大し、その増加が脳内からの排出機能の阻害に起因することを明らかにすることができた。これらの薬物の脳内動態変動は、生理的条件下においてもP‐糖蛋白質を介した薬物の脳内からの能動的な排出機構が存在し、本機構により薬物の中枢移行性が制限されていることを示している。以上の結果より、P‐糖蛋白質による脳からの排出機構の利用、あるいはP‐糖蛋白質を阻害することにより、薬物の中枢移行性制御が可能であることが示された。
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