研究課題/領域番号 |
06672179
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
生物系薬学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
平井 みどり 京都大学, 医学部, 助手 (70228766)
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研究分担者 |
高野 幹久 京都大学, 医学部, 助教授 (20211336)
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研究期間 (年度) |
1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
1994年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
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キーワード | ストレス / 薬物輸送 / P-糖蛋白質 / 多剤耐性 |
研究概要 |
P-糖蛋白質低発現量transfectantの確立とP-glycoprotein modulatorの影響 癌細胞の多剤耐性に関与しているP-糖蛋白質は、その転写調節領域に様々なストレス応答領域を持っており、ストレス蛋白としての性質を備えている。我々は既にP-糖蛋白質をコードするヒトMDR1cDNAを導入した培養腎上皮細胞を用いて薬物輸送実験を行ってきた。この遺伝子導入細胞の薬剤選別条件を変えることによって、P-糖蛋白質の発現量が異なるsublineを確立し、P-糖蛋白質低発現量の細胞では抗癌剤の輸送能が低いこと、低濃度のcyclosporinAによってP-糖蛋白質の薬物輸送能が阻害されることを明らかにした。即ち薬剤という外的なストレスによってP-糖蛋白質の発現量が変化し、しかも発現量の変化に伴って薬物輸送能及び阻害剤による輸送阻害に変化が生じる現象が明らかになった。腎の近位尿細管にはP-糖蛋白質が多く発現しており、ジゴキシンなどの脂溶性の高い薬物の排泄に関与していると考えられるが、外的なストレスによるこの輸送担体の発現量変化に伴い、薬物体内動態が変化することが予想される。
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