研究課題/領域番号 |
06672279
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
応用薬理学・医療系薬学
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研究機関 | 東京薬科大学 |
研究代表者 |
平野 俊彦 東京薬科大学, 薬学部, 助教授 (90173252)
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研究期間 (年度) |
1994 – 1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1996年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1995年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1994年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
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キーワード | ヒト白血病細胞株 / 天然有機化合物 / アポトーシス誘導作用 / ヒト末梢血リンパ球 / マイトゲン応答性増殖 / 細胞毒性 / ユリ科由来ステロイド |
研究概要 |
現在白血病の化学療法において、骨髄毒性や免疫毒性などの重篤な副作用が治療の大きな妨げとなっている。化学療法剤の多くが、増殖細胞一般に作用して、これらを壊死にいたらしめるためである。そこで本研究において私は、正常組織には毒性を示さず、癌細胞にのみ特異的にアポトーシスを誘導するような化合物のスクリーニング系を設定し、これに基づいて候補化合物の検索を行った。このような化合物の発見は、白血病を含む癌の化学療法において新しい治療分野を切り開くものと思われる。スクリーニング系として、ヒト前骨髄球性白血病細胞株HL-60とヒトT細胞性白血病細胞株MOLT-4を用い、これらの細胞のin vitro増殖を強く抑制し、また正常ヒト末梢血リンパ球若化には影響の少ない化合物を選別する系を考案し、検索に用いた。また細胞のアポトーシスは、寒天ゲル電気泳動法、細胞死検出ELISA法、セルソーター解析などを組み合わせて検討した。薬用植物を起源とするフラボノイド、リグナン、あるいはステロイド系化合物100種余りのスクリーニングの結果、既存の抗白血病薬に匹敵する強い白血病細胞増殖抑制効果を示す化合物を天然より数種見出すと共に、これらの化合物が白血病細胞にアポトーシスを誘導することを明らかとした。このような化合物の一種タンゲレチンは、正常免疫細胞に対する毒性が殆どなく、ヒト白血病細胞に選択的にアポトーシスを誘導することから、その臨床的有用性が示唆された。
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