研究課題/領域番号 |
06672310
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
病態検査学
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研究機関 | 愛媛県立医療技術短期大学 |
研究代表者 |
塩坂 孝彦 愛媛県立医療技術短期大学, 臨床検査科, 教授 (90035486)
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研究分担者 |
佐田 栄司 愛媛県立医療技術短大, 臨床検査科, 助教授 (40187159)
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研究期間 (年度) |
1994 – 1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1995年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1994年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
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キーワード | 白血病細胞株(ME-1) / differential display / TPA / 細胞増殖 / 細胞分化 / 白血病 / tyrosine kinase / Leucine jipper / ATP / GTP結合モチーフ / tryosine kinase |
研究概要 |
inv(16)をもつ急性骨髄単球性白血病細胞株ME-1はサイトカイン刺激に対して分化と増殖の異なる反応を示す3つのサブクローン(MEF1は化と増殖が、ME-F2は増殖が、ME-F3は分化が誘導される)が存在する。本研究では白血病の分化・増殖に関する遺伝子を分離する目的で、サブクローン間で発現遺伝子を比較し、その機能を検討した。また、分化・増殖に関係するチロシン特異的プロテインキナーゼ(TK)の発現様式を分離した遺伝子と比較した。Differentisldisplay法(D.D.法)によりME-F2およびME-F3の細胞間で約5-9万個の遺伝子について発現変化を調べ、ME-F2に優位な遺伝子を35個、ME-F3に優位に遺伝子を54個分離し、塩基配列を解析した。その結果、機能が不明の遺伝子が全体の約9割を占めていた。さらに行ったノーザンブロット解析でME-F3に優位な3遺伝子(4-27(81)、3-3-1、4-18)においては、全てTPAによる分化刺激で発現が誘導され、これらの遺伝子は分化に関連して発現することが示唆された。また、ME-F2に優位な4遺伝子(stathmin,3-7,4-25、1-6)のうちstathminと3-7はTPA刺激で発現が抑制され、増殖に関与することが考えられた。D.D.法により分離した遺伝子とTKのサブクローン間ならびにME-F2のTPA刺激のノーザンブロット解析を比較すると、stathminはc-fesと、また1-6はhylならびにcskと同様の発現様式を示し、これからもD.D.法で分離した未知遺伝子が白血病の増殖・分化に関係している遺伝子であることが推測された。とくに、増殖に強く関与すると考えられる3-7のcDNAは3.5kbで807個のアミノ酸をコードし、6カ所にロイシンジッパー・モチーフが認められた。また、分化型細胞のME-F3に優位に発現する1-4は1.4kbのcDNAで227個のアミノ酸をコードし、ATP結合モチーフを持っていた。
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