研究課題/領域番号 |
06672331
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
看護学
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研究機関 | 聖路加看護大学 |
研究代表者 |
小松 浩子 聖路加看護大学, 看護学部, 教授 (60158300)
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研究分担者 |
伊藤 恵美子 聖路加看護大学, 看護学部, 助手 (50276656)
野村 美香 聖路加看護大学, 看護学部, 助手 (80276659)
岡光 京子 聖路加看護大学, 看護学部, 講師 (40276655)
鈴木 久美 聖路加看護大学, 看護学部, 講師 (60226503)
小島 操子 聖路加看護大学, 看護学部, 教授 (50035333)
清 真佐子 聖路加看護大学, 看護学部, 講師 (10245946)
渡邊 真弓 聖路加看護大学, 看護学部, 講師 (80201234)
田村 正枝 聖路加看護大学, 看護学部, 助教授 (30155270)
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研究期間 (年度) |
1994 – 1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1995年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1994年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | 尿失禁女性 / 性 / 性の充実 / 看護モデル / 尿失禁 / セクシュアリティ / ストレス・コーピング |
研究概要 |
本研究は、平成6年度より2年間、尿失禁女性が性の質的な充実を図ることを支援・援助する包括的・系統的な看護モデルの開発を目的として行われた。初年度は、モデル開発の基礎的資料を得るために、「尿失禁女性の性に関する死体的、心理・社会的影響およびそれらへの対処に関する調査」を行った。その結果、尿失禁により性生活に何らかの影響を受けていると答えたものは対象者の26%であり、性への影響内容は、「性交時の尿意・尿もれ」「性交疼痛」「性生活に対する負担感」「性的な欲求や興奮の低下」「夫婦関係のきしみ」「社会的相互作用の変化」などに分類された。1995年度は、基礎的資料および文献的考察を基に、まず、看護モデルの評価に用いるための「尿失禁女性の性への影響質問紙(ESIQ)ならびに「尿失禁女性の性の影響への対処質問紙(CESIQ)を作成し、その妥当性・信頼性を検討した。そして、基礎的資料および文献的考察に基づき、Johnsonが規定した看護介入モデルの構成概念に依拠して「尿失禁女性の性の充実を促す看護モデル試案」を作成した。看護介入様式としては、(1)性行動に伴って満足感や充実感が得られるような主体的な備えを促すこと(2)女性として本来の自分が持つ価値を再認識できるよう支えること、などが抽出された。臨床において、性への影響を認めた5名の尿失禁女性を対象に、作成したモデルの試験的な適用・評価を行った。その結果、尿失禁女性は、モデルの適用により、尿失禁のある自分を肯定的にうけとめ、性行為に際しての備えた主体的に行うなど、看護モデルの有用性を示す行動変容が認められた。一方では、性に対する日本の歴史的・分化的背景の中で培われてきた女性の性への心情や価値をより慎重に考えながら、介入の焦点・様式を再考すべきであるという視点も見いだされた。今後、臨床でのモデルの適用を積み重ね、さらに実践への実用性の高い看護モデルとして洗練したい。
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