研究課題/領域番号 |
06672333
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
看護学
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研究機関 | 東京慈恵会医科大学 |
研究代表者 |
寺崎 明美 東京慈恵会医科大学, 医学部, 教授 (50163910)
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研究分担者 |
小原 泉 (高島 泉) 東京慈恵会医科大学, 医学部, 助手 (80266642)
間瀬 由記 (間瀬 由紀) 東京慈恵会医科大学, 医学部, 助手 (60256451)
林 洋一 白百合女子大学, 文学部, 教授 (20145650)
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研究期間 (年度) |
1994 – 1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
1995年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
1994年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
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キーワード | 高齢者 / 配偶者喪失 / 悲嘆過程 / 対処行動 / ソーシャルサポート |
研究概要 |
配偶者と死別した高齢者の悲嘆と対処行動、サポートシステムの影響を明らかにする目的で独自に作成した質問紙を用いて調査を実施した。結果は統計パッケージを用いて量的分析を行った。対象者は55名(男性10名、女性45名)で、平均年齢は70.8歳、死別後の期間は5〜34ヶ月、ひとり暮らしをしている者は28名である。このうち16名には面接調査も実施し、面接内容の質的な分析を行った。 量的分析の結果、(1)対象者全体としては特に強いうつ傾向は認めない(2)悲嘆項目の分析結果によれば、死別後の悲嘆は時間経過とともに解決される傾向にある。(3)頼りにしている人は「子供」が圧倒的に多く、(4)家族と同居している人は、していない人よりもうつスケール得点は低く悲嘆過程は解決に向かっている、という結果が得られた。 質的分析の結果、対象者が用いていた配偶者との死別に対するコーピング様式は、(1)ものの見方を変える、(2)気持ちの区切りをつける、(3)故人とのつながりを維持する、(4)流れにまかせる、(5)気分転換をはかる、(6)感情を表出する、(7)自分なりの行き方を見いだす、(8)苦痛を伴う感情が起こる状況を避ける、の8様式があった。 以上より、配偶者と死別した高齢者は様々なコーピングを用いて悲嘆を乗り越えようとしており、時間の経過とともに解決に向かう傾向にあるが、子供などからの日常的、持続的な物質的、情緒的サポートによってよりスムーズに解決に向かうと考えられ、ソーシャルサポートの重要性が示唆された。
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