研究課題/領域番号 |
06680080
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
体育学
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
大森 肇 筑波大学, 体育科学系, 講師 (20223969)
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研究分担者 |
勝田 茂 筑波大学, 体育科学系, 教授 (70038446)
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研究期間 (年度) |
1994 – 1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
1996年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1995年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
1994年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
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キーワード | ヒト骨格筋 / 筋力トレーニング / 脱トレーニング / 再トレーニング / 筋記憶 / 筋横断面積 / 筋電図積分値 / 神経性要因 / ヒト / トレーニング効果の記憶 / トレーニング最小頻度 / トレーニングの最小頻度 |
研究概要 |
"筋記憶"という現象が現場で経験的に語られてきた。すなわち、ある時期にトレーニングした者は脱トレーニングにより効果が一見消失した後でも、再トレーニングにより速やかに鍛練された状態に戻るという。しかしながら、この"筋記憶"は科学的にその存在が証明されてはいない。本研究の目的は"筋記億"の存在を証明すること、またその機序の一端を明らかにすることであった。 まず"トレーニング効果の保持"という観点からトレーニングの最小頻度に着目し、筋カトレーニング未経験の男子学生に低頻度(24週に3〜13回)で筋カトレーニングを行わせた。その結果、低瀕度トレーニングによっても発揮筋力は増加し、その効果は比較的早いじきに顕在化して保持され、低頻度トレーニングの効果の大小はトレーニング頻度とは無関係であり、筋力の初期レベルが低い者程筋力増加の程度が大きいことを明らかにした。次に、従来の「2週間に1回という低頻度筋カトレーニングでは効果はない」という見解に対して異議を唱えた。実験の結果、 2週間に1回という低頻度でも筋カトレーニングによる発揮筋力は増加し、その効果は神経系の改善によることが推察された。また、 "筋記憶"の存在の証明を試み、再トレーニング群における筋力増加応答の増強が認められたことにより"筋記憶"の存在を証明した。さらにその機序を探るために、片方の脚にはトレーニング・脱トレーニング・再トレーニングを負荷し、他方の脚には最後のトレーニングのみを負荷した。その結果、再トレーニング脚の方が筋力増加の程度が大きかつた。また、この筋力変化が筋電図積分値の変化と同様な傾向を示したことや、筋横断面積がトレーニングにより影響されなかったことから、 "筋記憶"が運動単位動員およびインパルス発射頻度の道応変化によりもたらされたことが示唆された。
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