研究課題/領域番号 |
06680084
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
体育学
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
田中 喜代次 筑波大学, 体育科学系, 助教授 (50163514)
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研究分担者 |
竹島 伸生 名古屋市立大学, 教養部, 助教授 (00137126)
國土 将平 筑波大学, 体育科学系, 助手 (10241803)
西嶋 尚彦 筑波大学, 体育科学系, 講師 (50202239)
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研究期間 (年度) |
1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
1994年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
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キーワード | 冠動脈疾患 / 有酸素能力 / 全身持久性 / 12分間歩行テスト / 最大酸素摂取量 |
研究概要 |
ヒトの有酸素性体力(全身持久性体力)は、従来から最大酸素摂取量(VO_<2max>)や乳酸性閾値(VO_<2LT>)によって評価されてきた。測定の実用性や経済性を優先する立場から、これらの項目について種々の間接法が提案されているが、概して推定精度が高いとは言いがたい。そこで、本研究では成人男性の全身持久性体力を簡易に測定するテストとして最大下の“12分間トレッドミル歩行テスト"を提案し、その信頼性および妥当性について検討することを目的とした。対象者は冠動脈(虚血性)心疾患患者を含む成人男性27名であった。全身持久性体力の妥当基準として、VO_<2peak>およびVO_<2LT>をトレッドミル多段階漸増負荷法にて直接測定した。12分間トレッドミル歩行テストは、自由ペース歩行であるが、Borgによる自覚的運動強度(RPE)の11(“比較的楽である")および13(“ややきつい")、さらに“個人が健康の維持・増進に理想と感じる"(Optimal)の速度で歩行させた。全身持久性体力はそれぞれの総歩行距離をもって評価することとした。VO_<2peak>およびVO_<2LT>と各強度での歩行距離との間にはr=0.63〜0.78の有意な相関が認められた。信頼性については13例のデータからr=0.97が得られた。本研究で提案した12分間トレッドミル歩行テストの妥当性については、これまで利用されてきたフィールド・テストや間接的評価方法の妥当性と比べて同等か、それ以上に高いことが示唆された。本法は、血液の採取や呼気ガスの分析を必要とせず、運動強度を最大下(概ねLT水準)に設定することから、とくに簡便性や安定性に優れると考えられる。全身持久性体力を中心とする健康関連体力評価の社会的需要を考慮すると、信頼性、妥当性を満たす本簡易テストは有用であるといえる。
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