研究課題/領域番号 |
06680098
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
体育学
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
西田 保 名古屋大学, 総合保健体育科学センター, 助教授 (60126886)
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研究期間 (年度) |
1994 – 1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
1995年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
1994年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
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キーワード | 体育 / 学習意欲 / 喚起 / 実践的研究 / 小学生 / 期待・感情 / 期待および感情 |
研究概要 |
平成7年度は、昨年度に作成された体育における学習意欲喚起プログラム(喚起プログラム)を実際の授業場面で実施することが主たる目的であった。以下に研究成果の概要を示す。 実践的研究1では、小学校5年生を対象とした喚起プログラムが通常の体育授業の中で展開された。単元名は、跳び箱運動の「回転跳びに挑戦しよう」であり、約2か月間にわたる計8回(週2回、45分/回)実施された。喚起プログラムの骨子は、子供たちの体育学習での期待および感情を高めることにおかれており、努力すれば運動がうまくできるようになり体育の授業が楽しくなってくるという経験を、認知レベルと行動レベルで積ませる内容であった。その結果、(1)体育における学習意欲、(2)体育学習での期待および感情、(3)体育授業の楽しさ、(4)内発的動機づけなどが高まり、(5)友人関係が良好になり、(6)体育教師の学習活動の評価も肯定的に変化し、喚起プログラムの有効性が認められた。 実践的研究2は、方法論的には実践的研究1に準拠しながら喚起プログラムの有効性を再度検討するものであった。対象者は小学校5年生で、単元名は跳び箱運動の「大きく安定した動作で跳び越そう」であった。実践期間および回数は、約1か月間にわたる計11回(45分/回)であった。その結果、実践的研究1と同様に、(1)体育における学習意欲、(2)体育学習での期待および感情、(3)体育授業の楽しさ、(4)内発的動機づけなどが高まり、ここでも喚起プログラムの有効性が示された。 以上の研究結果は、本研究代表者が提起した「期待・感情モデル」を支持するものであり、体育学習での期待および感情を高めることの重要性を指摘するものであった。従って、これらの実践的研究は、教育の実践場面において貴重な基礎的資料と有用な知見を提供したと考えられた。
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