研究課題/領域番号 |
06680102
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
体育学
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
平川 和文 神戸大学, 発達科学部, 教授 (00093526)
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研究分担者 |
岡田 修一 神戸大学, 発達科学部, 助教授 (70152303)
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研究期間 (年度) |
1994 – 1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1995年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1994年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
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キーワード | 31P-NMR Spectroscopy / 骨格筋エネルギー代謝 / 有酸素的持久トレーニング / 筋パワー・トレーニング / 筋細胞成pH閾値 / 低筋温 / ウォーミング・アップ / トレーニング効果 / 31P-MRS / ウオ-ミング・アップ / 筋クーリング / 筋細胞内pH |
研究概要 |
健康な成人男性を被験者とし、^<31>P-NMRスペクトル法により、各種条件下での運動時骨格筋エネルギー代謝応答および筋トレーニングが骨格筋エネルギー代謝に及ぼす影響を検討した結果、以下のことが認められた。 ・負荷漸増に伴い、筋細胞内pHは最大運動負荷の約57%(pH値で6.9)付近から急激な低下を示し、筋細胞内pH閾値の存在明らかとなった。また筋電図積分値閾値および換気性無酸素的作業閾値は、筋細胞内pH閾値と有意な正の相関が認められ、筋のエネルギー代謝動態の変換点を推測する有効な指標であることが明らかとなった。 ・低筋温条件では、無酸素的エネルギー供給を主とする運動において、筋細胞内pHはコントロール条件より有意に高い値を示し、低筋温によって骨格筋に解糖系エネルギー供給能が抑制されることが認められた。また、W-upを行うと、最大下運動時の筋細胞内pHがコントロール条件より有意に高い値を示し、W-upにより筋の酸化的燐酸化が促進され、運動がより有気的エネルギー供給条件下で遂行されるようになることが明らかとなった。 ・30〜40%MVC強度の有酸素的持久トレーニングの結果、トレーニング後最大下同一作業時の筋細胞内pHの有意高値とPi/PCr比の有意な低下が認められ、トレーニングにより筋の酸化的燐酸化能が向上し、運動をより有酸素的エネルギー供給条件下で遂行できるようになり、持久性パフォーマンスの向上は、トレーニングによる筋の酸性化遅延と平行することが認められた。 ・高強度の筋パワー・トレーニングでは、有酸素的運動負荷においては筋エネルギー代謝パラメータに有意な変化は認められなかったが、無酸素的運動負荷において%PCrのトレーニングによる有意な高値が認められ、パワー・パフォーマンスの向上は、ATP-PCr系エネルギー量の増加、あるいは解糖的燐酸化能の向上によるものと推察された。
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