研究課題/領域番号 |
06680167
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
科学教育
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
長洲 南海男 筑波大学, 教育学系, 教授 (90018044)
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研究分担者 |
熊野 善介 静岡大学, 教育学部, 助教授 (90252155)
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研究期間 (年度) |
1994 – 1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1995年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
1994年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | 構成主義学習論 / 根源的構成主義 / オ-センティックアセスメント / 概念地図法 / 概念変換法 / 全米科学教育標準アセスメント / STSアプローチ / 従来的構成主義 / 概念変換 / STS / 構成主義 / コンセプトマップ / 科学教育 |
研究概要 |
研究の目的は学習者の認知構造を起点とする構成主義からの新しいっ指導と評価のプログラムを理科授業で開発し、試行してその妥当性を検証することであった。研究結果は以下の6点である。 1。理論的研究。英米の構成主義論に関する主要な文献を分析した結果、科学知識を学習者自らが先行知識、経験を基に能動的に構成していく捉え方を総称して、構成主義と呼び、その歴史的起源は18世紀のイタリアのビコに発することが明らかになった。その後、様々な学派に発展したが、大きく次の五つに大別できた。知識の構成のプロセスで、学習者自身に焦点化した『根源的構成主義』、知的矛盾に焦点化した『概念変換派』、社会との関連に焦点化した『社会的構成主義』、ピアジェの認識論に焦点化した『ネオピアジェ派』である。また、STSアプローチとこれら構成主義とは学習者中心の理念で同根であることも解明された。 2。基礎研究。上記の構成主義の一つとして類別された概念変換論を地域矛盾の焦点化か否かで二つに分け、それらに基づいた指導モデルを明らかにした。 3。理論的、実戦的研究。学習者の科学知識の構成のプロセスを図式化する有効な手段としてNovak & Gowinの開発した概念地図法の理論を解明した。さらに、この概念地図法を活用した指導と評価の具体化プログラムを開発、試行して、実践を行ない、妥当性を明らかにした。 4。STSアプローチと構成主義との同根性の解明を基に、この構成主義に基づく指導と評価の事例として、カナダのSTSアプローチの中等学校段階のテキストであるSciencePlus.と米国のそれとも比較して、構成主義の指導方策の展開例を明らかにした。 5。現在、構成主義とも関連している米国で出来上がったばかりの『全米科学教育標準』を事例にそこで展開されているアセスメントの理論と実際の事例を解明した。 6。構成主義に基づく評価にはポートフォリオ評価に代表されるオ-センティックアセスメントと称される学習者に対する質的評価法があることを明らかにした。
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