研究概要 |
カテゴリーを用いた手法により,生徒間のコミュニケーション過程及び学習行動を分析し,学習行動の遷移過程と解明行動とを関連づけて解析した。 1.実験場面の録画及びプロトコールの作成:上記モデル設定のために,附属中学校,秋田市立太平中学校,東京学芸大学附属小金井中学校において,実験場面の収録を行った。その授業記録に基づき,言語及び非言語行動のプロトコールを作成した。 2.授業における教師と生徒ズレ:収録した映像記録とプロトコールから,生徒と教師との間に意図や認識のズレがあることを見いだした。さらに,教師がこうした不適応に気づいていない実態を明らかにした。 3.分析カテゴリーの開発とカテゴリー・データ解析処理システムの作成:目的や仮説を含む実験の課題意識,及びその下位概念として実験の操作や実験の内容に関する問答などの学習行動を思考の結果として考察できるように,分析カテゴリーを再構築した。また,グループでの実験や学習を機能させる要因についても検討を加えた。さらに,パーソナルコンピュータを利用したカテゴリー・データ解析処理システムを開発した。 4.相互学習場面としての実験場面でのグループディスカッションのモデルの設定:上記カテゴリーの分類に基づき,学習行動の骨格を検討し,学習行動と学習者相互の反応・応答関係から学習者,とりわけグループのリーダーを中心とした意思決定のプロセスを検討した。また,表記法について,時系列的に表現できるように改善した。
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