研究課題/領域番号 |
06680233
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
教科教育
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研究機関 | 埼玉大学 |
研究代表者 |
柿沼 利昭 埼玉大学, 教育学部, 教授 (40224349)
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研究分担者 |
工藤 文三 国立教育研究所, 教科研究部, 室長 (30231096)
大友 秀明 埼玉大学, 教育学部, 助教授 (30176945)
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研究期間 (年度) |
1994 – 1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1995年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
1994年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | 環境教育 / 地球環境問題 / 持続的開発 / クロス・カリキュラム / 総合的カリキュラム / 総合的なカリキュラム / フレームワーク / キ-・コンセプト |
研究概要 |
1 環境教育に関する教科書記述の分析を行った。調査対象は5教科(国語、社会、理科、保健体育、技術・家庭)で、こと地球環境問題に関する記述は、予想以上に各教科とも盛り込まれており、その学習の順次性は教科書記述によってではなく、現場の担当者に委ねられている。また、理科に環境学習の「かなめ」の役割を期待する教員意識が顕著で、理科の教科書記述の実態を無視した「期待」が認められた。 2 総合的学習については、海外のカリキュラム及び実践を参考にした。これには別プロジェクトによる現地調査(北米)を含む。イギリスのクロス・カリキュラム・テーマみられる教科間連携、ドイツにおける公園や施設を活用した環境教育並びにそこでの価値観育成への配慮、さらに米国における問いと探究や意味構成学習、カナダにおける文脈重視の学習など、示唆に富む総合的学習の構想と事例が得られた。 3 環境問題と教育に関する論議と比べて、現実の現場の動向を把握する為の調査(対象校は埼玉県公立中学校の4割を、学級数に即して抽出した。回収率65%)は、総論賛成・各論躊躇の実態を厳しく突き付けた。巷間、環境教育に関する“クロス・カリキュラム"論議が盛り上がりを見せつつあるが、この調査結果は足元凝視を強く訴えており、実践的な視点を重視する本研究に大きな影響を与えた。 4 総合的な学習のカリキュラムについては、学びの主体性への再吟味、学習対象としての「環境」に象徴されるような、諸観念の結び付きと意味を担う強力な鍵概念・構築の再吟味、環境教育が要請する全一的なアプローチの再評価、価値対立的な学習課題への本格的取組及びカリキュラム構成要素の再吟味などの視点が注目される。
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