研究課題/領域番号 |
06680335
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
知能情報学
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
中野 栄二 東北大学, 大学院情報科学研究科, 教授 (90198151)
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研究分担者 |
王 志東 東北大学, 大学院情報科学研究科, 助手 (40272017)
大久保 宏樹 東北大学, 工学部, 助手 (00250689)
松川 卓二 東北大学, 大学院情報科学研究科, 助手 (10209520)
高橋 隆行 東北大学, 大学院情報科学研究科, 講師 (70197151)
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研究期間 (年度) |
1994 – 1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1995年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1994年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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キーワード | 協調作業 / 複数ロボット / 自律ロボットシステム / 力協調 / Behavior-Based Robot / 複数ロボット協調戦略 / 対象物の運搬と組立て / Finite State Automaton |
研究概要 |
平成6年度および平成7年度の研究はシステムの構築、複数ロボットの作業協調戦略に関する設計理論およびロボットの行動要素設計理論について検討した。さらに、実機ロボットシステムを製作し、基本協調作業に関する検証実験を行った。 理論的な面では、力協調を要する複数ロボット作業システムとして分散集中融合型ロボットシステムBeRoSH (Behavior-Based Mutiple Robot System with Host)を提案し、対象物の繰り作業を行う協調戦略を実現した。この協調戦略は、従来の複数のアームや複数指機構による物体繰りの研究で用いられてきたモデル中心の協調方式と異なり、複数ロボットシステムでの各ロボットの能力設計及び集団組織の二つの基本設計思想から構成したものであり、簡略かつ有効であること、作業に参加するロボット数の増減に容易に対応できること、作業対象物のモデル誤差に影響されないこと、などの特徴がある。また、本研究では、ロボットの能力を設計する際Finite State Automatonを用いて各ロボットの協調的な状態を記述する手法を提案した。これに基づきロボットの単体のビヘ-ビアコントローラの設計思想およびロボット間の相互作用による動的協調の発生メカニズムの解析手法を提案した。 平成6年度に小型自立型ロボット3台を製作した。ホストコンピュータとCCDカメラ及び画像処理ボードとによって構成したホストエージェントと上記3台の自立ロボットとで、提案したBeRoSH共同作業複数ロボットの実験システムを構築した。この実験システムを用いて、複数ロボットの共同作業の協調戦略についての基本的な検証実験を行い、複数ロボットシステムの設計の基本思想やシステムの正当性を示した。 さらに、平成7年度に製作した3台の二次元作業型ロボットでの検証実験に基づき、三次元対象物体の操作作業の協調アリゴリズムを検討した。ワークステーションでロボットシステムの構成、三次元協調アリゴリズム、ロボットの作業機構などの問題についてシミュレーションを行った。これらのシミュレーションにより三次元分散型ロボットよる力協調に基づく協調作業が実現可能という結論を得た。現在三次元協調作業に適したアームの設計、新たなロボットの製作及び基礎実験を行っている。 それぞれの結果は三つの国際会議およぼ六つの国内の学会で発表した。
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