研究概要 |
今日,生産技術の発達によって工業製品の価格が低下する傾向にある.しかしながら修理の費用は高いままである.このことが人々に,修理よりも廃棄を選ばせている.この状況も変えなければならない. 修理の値段が高い主たる理由のひとつは,補修用部品の生産,保管および供給にかかるコストにある.補修用部品のコストを低減させることは,工業製品の廃棄を抑制する非常に有望な道である. 本研究の目的は,補修用部品の価格の低減をとおして工業製品の廃棄を抑制する方法について検討することである.研究は以下の3つの部分から成っている. 1)経済的な補修用部品生産打ち切り時点 補修用部品が高い主たる要因に多額の保管費にある.ここでは,経済的な補修用部品生産打ち切り時点を求める簡単な方法を提案し検討している. 2)補修用部品共通化の経済的影響 補修用部品のコストを低減させる非常に有望な方法として補修用部品の統合がある.ここではこの方法とその影響について検討している. 3)部品再使用の普及 補修用部品の価格を引き下げ,使い捨てを抑制する効果的方法として部品の再利用がある.残念ながら再使用は日本では一般化していない.ここでは,部品の再使用を普及させるための2つの提案を行い,それについて検討している.
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